2026年 イスタンブール(トルコ)、ソフィア(ブルガリア)の旅 第5章 リラ僧院
第5章 2/26(金) リラ僧院
今日はリラ僧院ツアーへ行く。
ブルガリアを訪れて何をするかは計画を立てる際に少し迷ったのだが、ソフィアを歩くこと、日帰りで行ける世界遺産のリラ僧院と古い町並みが美しいプロヴディフへ行くことに絞ってみた。
リラ僧院は有名な観光地だが、ソフィアから65kmほど離れた山の中にあり、公共交通機関で行くとものすごく不便な場所にある。
民間のツアーバスを利用した方が時間、費用の点ではるかに効率が良い。
なので、今日はツアーに乗っかるだけで、楽は楽だ。
早寝しているので、朝はもう4時半頃には目が覚めてしまう。
雑用をこなしているうちに、6時になるとアザーンではなく鐘の音が聞こえてきた。
それもあちらこちらから。
ソフィア中の教会が鐘を鳴らしているのだ。 改めて、キリスト教圏なんだと思う。
朝食は、日本にいる時と変わらないパン、ヨーグルト、牛乳。
ただ、量が多いし、味も何となくだが濃いような気もする。
7時頃になると日が昇って来て、部屋の上の方の窓からは雪山が見える。
今日も良い天気だ。
8:35AMまでに集合場所のヴァシル・レフスキ記念碑に行くことになっている。
場所は昨日確認してあるので所要時間も大体分かる。
散歩がてらゆっくり歩いて30分も見ておけば大丈夫だろうが、7:50頃には出かけることにした。
集合場所までの道のりにはアレクサンダル・ネフスキー寺院をはじめ、有名な建築物や遺跡が多数あり、公園も広々としていて、遠くに雪山を臨む景色も良くて、散歩するには最高なのだ。
空気も清々しいような気もするし、客引きや詐欺師もいない。
そもそも人が多くない。
それと、とても特徴的なのは、交通ルールの歩行者優先が徹底しているようで、大通りの信号のない横断歩道でも歩行者が渡ろうとすると、車は100%停まってくれる。
これは細い道でもそうだし、かなり徹底している。
トルコはそんなことはなかったし、日本でも法律上はそうしなければならないけれど、なかなか守られていない。
ブルガリアはこれができているのだ。
道路上は車、バス、トロリーバス、路面電車と色々と走っていて飽きない。
集合場所のヴァシル・レフスキ記念碑というのは、記念碑に面した道路に色々なツアーバスが停まっていて、そこに集まれということだった。
数台待機している大型バスから対象のバスを探して乗り込むと、客は25~30名くらいで、予想より多いかなと感じた。
案内は、Inaさんという女性とスペイン語担当の男性の2名。
スペイン語、イタリア語、英語でガイドが行われるようで、どうも英語は少数派のようだ。
ソフィアの市街地を出て山の方向へ向かう。
ほぼ快晴。
途中から高速道路へ入って1時間ほどでトイレ休憩。
市街地を抜けてからは、ゆったりとした丘のような平原、遠くにゆるい山、更に遠くには雪山の景色が続いている。
列車の中からも気になっていた枝がまっすぐ上に向いている木、竹ぼうきを逆さに立てたような木が目立つ。
日本では見たことがない。
冬場だから葉が散っているので竹ぼうきのように見えるのだろうか。
帰ったら調べてみよう。
日当たりが良いので車内は暖かい。
高速を降りてからは山の中、渓谷沿いを走る。
この辺りは、山梨県や長野県あたりの渓谷沿いを走っているのと似ている感じだ。
11AM頃にリラ僧院に到着。
山の中に突如として出現する感じだ。
外に出ると、山の中なので結構寒い。 もっと厚着をしてくればよかったかな。
リラ僧院は10世紀から14世紀にかけての建築物で、19世紀に一旦は火災で殆どが消失しているが、20世紀になって復元されたのだ。
どこを取っても絵になる。
僧院だからここにこもって修行をしていたわけで、今も宿坊があって一般人も宿泊可能らしい。
やはりツアー客が多いのだろうか、交通は不便だけれど人気の観光地だけあって観光客は多数いる。
僧院の内部は撮影禁止だが、上から下まで鮮やかな色のフレスコ画。
教会の外側も腰壁から廊下の天井まで聖書関係のイコン画が描かれている。
昨年はスリランカ、今年はトルコ、ブルガリアと訪れたが、スリランカは巨大な仏像と神聖な動物の象徴である象の偶像、偶像崇拝を禁じているイスラムのトルコは色彩豊かな大掛かりなタイルの装飾、荘厳なモスク、そしてここは細密なイコン画と、それぞれに特徴があって興味深い。
フレリョの塔。 14世紀に建てられたここだけが19世紀の火災から焼け残った。
天気が良くて日差しがあるのでひなたは暖かいが、日陰は結構冷え込んでいる。
お昼時になって、食事処はあまりない。
大きいレストランが1軒とパン屋が1軒。
レストランは時間がかかりそうだったので、パン屋へ。
ここは、観光客が列をなしている。
多少待つのはしょうがない。
レストラン
質素な昼食。
言葉を聞いているとスペイン人、イタリア人が多いようだ。
若い人たちも結構いる。
僧院の外側はリラ川とそれに連なる渓谷。
滞在時間の2時間半は結構長いように感じた。
余裕があったともいえるけれど。
2PMに出発。
次はソフィア近郊のボヤナ教会を見学して、出発したヴァシル・レフスキ記念碑に戻るコースだ。
ボヤナ教会は市街地からバスを乗り継いでも行けるようだ。
丘を登った住宅地の森の中にある小さな教会。
11世紀に建立というから、もう1000年も経っているということだ。
増築は行っているが、リラ僧院のように焼失したという記録は無いので、古い部分は築1000年ということになる。
狭いので5~6名づつに分けて入場する。
内部は撮影禁止。
やはりフレスコ画が描かれている。
1000年も長持ちするのだ。
ここはいわゆる観光地ではない。
住宅地の中で、お向かいはどうも保育園のようだし、地区の生活を乱さないよう気を使って静かに見学する場所なのだ。
ソフィアの市街地も、日常の中に遺跡があったり、日常と遺跡や歴史的建造物が同居している様子はどこか日本と似ているような気もする。
ここにも例の直立している木の森を見かけた。
市街地への帰路は結構な渋滞。
市街地へ戻ってくると官庁街とは異なり、かつてニュース映画で見た共産主義時代の団地のような集合住宅群もあって、かつての共産主義時代の生活の名残を感じた。
ヴァシル・レフスキ記念碑に到着したのは5:40PM頃。
明日もこの同じ場所から同じ時間に今度はプロヴディフ行のツアーに乗っかる予定だ。
まだ日が暮れていないので、歴史的建造物が点在する周りの風景を楽しみながらゆっくりと帰る。
夕陽を浴びたアレクサンダル・ネフスキー寺院も実に絵になる。
公園ではバザーをやっていて、覗いてみると、中には共産主義時代の遺物、衣服や帽子やその他、何か怪しげなものまでいろいろと売っている。
三叉路の中心に鎮座している旧共産党本部からセルディカ駅方向へ向かって南にあるかなり大きな建物が気になっていたのだが、調べてみると、半分は大統領官邸、もう半分は五つ星ホテルのソフィア・ホテル・バルカンとのことだ。
右側は旧共産党本部。
そういえば、昨日、衛兵の交代式をやっていたのは大統領官邸だからだったのだ。
同じ建物で半分は大統領官邸、半分はホテルというのは色々と事情があるのだろう。
この建物をよく見ると中庭へ貫通している入り口がある。
警備員もいないので入ってみると、建物自体がロの字型をしていて、その中庭には遺跡とかなり古い教会があった。
これは4世紀に建設されたという聖ゲオルギ教会とそれを取り巻く浴場跡などの遺跡だ。
教会は現役で、礼拝が行われていたので中の見学は遠慮したが、さぞや素晴らしいフレスコ画が描かれていたことだろう。
当然、遺跡や教会を取り囲む形で建設された建物だろうし、セルディカ駅地下街も遺跡を取り囲む形で建設されている。
聖ゲオルギ教会。
街中の歩道上に突然地下道入り口のようなスペースがあって、透明な素材でおおわれている。
何かと思って見ると、遺跡なのだ。
遺跡を保護しているわけだ。
遺跡を街中にそのまま保存する伝統があるのだろう。
ブルガリアに関する認識が一つ増えた。
ゆっくりと街歩きを楽しみながらアパートメントに帰って、すぐに洗濯開始。
部屋干しの洗濯物は完ぺきに乾いている。
何せ部屋全体がサンルーム状態なのだ。
近所で水とワインを調達して、気になっていたセルディカ駅地下街のパン屋で明日の朝食のパン、昨夜の中華弁当屋で今日はチャーハンと肉団子の弁当を購入して、これが今日の夕飯。
チャーハンはそこそこに美味い。
肉団子は?
飲みかけのワインは昨夜より美味くなっている。
もう1本買ったけれど明日の夜で最後まで飲み切れるか分からない。
昨日から気になっていた、枝が全部上を向いている木を調べてみたら、おそらくイタリアンポプラというポプラの木らしい。
冬場で葉が全部抜け落ちているため、竹ぼうきを逆さにしたように見えるのだ。
ネットが無かったら調べられないので、便利な世の中になったものだ。
ネットから引用しました。
バスルームの洗面台の栓を閉めたら開かなくなってしまって、これでは排水ができない。
オーナーのDamm氏とWhatsAppで写真を送ったり、色々とやり取りして、もうあきらめようかと思った矢先に開けるのに成功した。
達成感があった。
些細なことにも喜びを感じるものだ。
いつものパターンで、飲んで気持ち良くなって10PM頃には寝てしまった。