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2011年ボサギ発表会

皆様、こんばんは

久々の筆者近影
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3月11日を境に状況は変わってしまいました。

電力節約、エネルギー節約は当然、余震に対する警戒も、計画停電に対する配慮も、また被災地のことを考えた節度ある消費も当たり前のことでしょう。
しかしながら、予定されていた催しが上記の当然の配慮とはまったく関係なく、不謹慎とかいう極めて曖昧で情緒的で理不尽な理由で「自粛」されてしまうのは、日常を取り戻そうとする精神を挫くものだと思います。
まあ、こんな偉そうなことは考えていないにせよ、あえてこの時期に予定されている恒例「ボサギ道場発表会」をつつがなくとり行うことにしました。
このための恒例の合宿も行われており、準備は万端なところに震災があったわけですが、こんな時だから音楽で平常心を取り戻そうと。
震災の翌々週からライブも復活してはきています。
被災地に想いを馳せつつ、直接に被害を受けていない人達は冷静にならないといけないと思います。
過剰反応や空騒ぎは商業放送だけでたくさんだ。

というわけで今年も大塚エスペート・ブラジルにて開催です。

本番前はおなじみの発声練習
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発表者は5名と決して多くは無いのですが、一人あたり2曲ほどあって聴き応えは充分。
今年で6回目ということなんですが、演ずる曲目を見ると年輪を経たのが感じられます。
マニアックな曲もあるし、ボサノバというよりはサンバ的なレパートリーが増えてきているようです。
そして、後半90分はお楽しみセッションタイム。
ゲストミュージッシャンはもちろんですが、門下生も大活躍。
ジャンルも広い。
一族郎党ご友人の観客は、拍手の入れどころ、歓声の上げ方までリハーサルしてきていて、こうなると、一体となった作品ですね。

盛り上がる客席
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では、恒例、各人の講評を。

D.H.さん
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Corcovadoのソロパートを含めた演奏です。
ソロパートは結構難しいのですが、よくこなしていました。
声の出が昨年までとは異なり格段に良かったですね。

そして盟友M.K.さんとのデュオ。
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これは新しい展開でした。
ハワイの曲を演奏したのですが、お客さんからはもっと聴きたいとの声しきり。
小生も同じく。
こんなふうにジョイントした後に飲む酒は更に美味しいことでしょう。
この路線は期待したいですね。

M.K.さん
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仕事も忙しい中でここまで仕上げてきましたね。
もともとギターは弾ける人なので練習時間が取れれば更に楽しめる演奏ができると思います。
それにしても、二人ともギター、うまくなりましたね。

T.H.さん
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彼女もなかなか練習時間も取れない中、難しい曲を2曲、仕上げてきました。
ギターの上達は前から早かったのですが、特に今年は難しい曲にもかかわらずギターの音がクリアに出ていましたね。
これだけ弾ければ相当応用が利きますよ。
唄も個性が生かされていて楽しく聴けました。
積み重ねの成果が感じられました。

H.K.さん
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なかなか難しい曲2曲。
まず、ギターが格段に上達しました。
前出Hさん、Kさんはもともとある程度は弾ける人達でしたが、彼は数年前はまったくの初心者だったような覚えがあるのですが、ここのところの上達は目覚しいものがあります。
声も良く出ていますね。
多少ピッチが外れても、ギターのリズムに乗ればとてもブラジル的なもの。
今後は、この先の応用の道へ足を踏み出すかどうかですね。
長くて遠い道ですけれどとても楽しい道です。

C.K.さん
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唄の参加です。
ライブもこなしていますし、キャリアからすれば既に貫禄すら出てきています。
お客さんを乗せるのもうまいし。
サンバのみならず、これからも昭和歌謡(一癖ある歌曲ばかりの)路線も充実させましょうね。

ということで皆様お疲れ様でした。
約1時間程で発表ライブ演奏は終了。
まさしく少数精鋭といえるできでした。

インターバルの後は、セッション大会です。
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三線も登場、八重山の風が吹いた。
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大人から子供まで楽しめるとても良い会でした。

今年は、あまり意識することの無かったこんな日常の大切さを特に痛感しました。
音楽は、無くても生きていけるものですが、人間らしく生きていくためには必要なものだと思います。
適切な例ではないかもしれませんが、沖縄の戦後の復興のきっかけのひとつとなったものが、当時の屋嘉収容所内でのカンカラ三線による民謡でした。
なんとか生きていける状況になったときに、音楽が人間としての生活を取り戻す糧となってくれることを信じます。

ではでは

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2011年03月30日 01:06に投稿されたエントリーのページです。

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