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2007年09月 アーカイブ

2007年09月07日

秋の気配

皆様、こんばんは
浅草サンバカーニバルに参加された方、お疲れ様でした。

晴れ姿
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毎年、これが過ぎると秋の気配がしてきます。
先日、幡ヶ谷の「sem nome」のライブでゲスト参加していただいた小林夫妻の夫君、小林正勝氏は、小生が約20年ほど前、saudeに初参加した頃のタンボリンの師匠であります。
細君の美子さんは、名スルド奏者であると共に、saude内のポルトガル語講師もやっておられました。
当時は大変厳しい師匠で、課題をこなせなければ即、ビーク(クビですね。)だったような記憶があります。
初めて見る目には、タンボリンのあの回し打ちが神業に思えました。
タンボリンは音が大きいので、家で練習するときもタオルを巻いて、なおかつ押入れの中で音を出していました。
お蔭様で、タンボリンだけは今でも真似事くらいはできるようです。
2年ほどタンボリンで参加していましたが、それ以降は実はギタリストであったことがばれて、ギターでの参加になっていきました。
でも実はタンボリンのフレーズというのは、サンバやボサノバのギターのバチーダ(右手の刻むリズムパターン)と通じていて、ギタリストとしては、タンボリンを勉強しておいてよかったなと思っています。
楽器に関しては当時から厳しい雰囲気はありましたが、浅草(ここではサンバカーニバルの事を指します。)に関してはずいぶんと緩かった気がします。
浅草当日、まだ元気だった乃津のマスター(浜幸と並ぶ野毛名物の焼き鳥屋のマスター。
数年前に彼が亡くなってから店は閉めてしまいました。)が、灯油で動いていると噂された、三菱のジープ(乗る度にどこかに機械油が付いちゃうんですよ)に業務用ビールサーバーやらBBQセットやら食材やら満載して、一方、浜幸のマスター(野毛名物、馬鹿鍋屋「浜幸」のマスター、彼も乃津マスと同じ年に他界されましたがお店は健在です。)は秘蔵の日本酒やら、ここぞとばかりの大盤振る舞い。
アレゴリアの製作とかその他色々進む中で、境内でsaude用青空フリー(振る舞い)居酒屋を開店していました。
この充実振りは他のエスコーラを寄せ付けないダントツ1位でした(断言できる。)。
他のエスコーラの連中も飲みに来ていたし。
確かな記憶ではないのですが、ジープのボンネットの上で肉を焼いたこともあったような気がしますね。
確かな記憶としては、ボンネットの上で直接目玉焼きを焼いたことはあるようです。
今となっては考えられない大らかさでした。
その後O-157が問題になってから、こういったことは自粛するようになっていきました。
また、浅草の運営自体もこういうこととは相容れないスタイルになっていきました。
時代の流れでしょう。
浜幸のマスターや乃津マスもいなくなっちゃったし。
ただ、私的には、野毛の場末的(失礼!)猥雑さと大らかさとだらしなさと優しさは浅草という下町の雰囲気に合っていたような気がします。
たぶん今でもそうだと思うのですが、正月の真昼間の浅草六区は、一度訪れていただきたい猥雑さで、観音様のご利益と同じくらい幸せになれそうなありがたさです。
ではでは

2007年09月21日

十三夜・十五夜

皆様、こんばんは
9月とはいえまだ残暑が厳しいですね。

月祭りの夜
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月に向かって
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今日21日から約10日間、八重山・沖縄の旅に出ます。
この時期の八重山・沖縄行きはもう十数年続いています。
台風シーズンでもあるので、そこは博打ではありますが、過去に一度石垣島で足止めを食らったことがあるくらいでわりと幸運に恵まれています。
石垣島や沖縄本島でライブをやりながらの旅ですが、旧暦8月の十三夜に開催される石垣島の「とばらーま大会」を見ることが大きな楽しみの一つです。
今年は、9月23日の日曜日です。
何事もなければ、市役所近くの新栄公園の野外ステージで開催されますが、雨天等の場合は市民会館で開催されます。
シテュエーションとしては、十三夜の月の下、野外でというのが最高ですが、今年はつい先日通り過ぎていった台風12号の影響がどう出るか、ちと心配ではあります。
野外の準備ができない場合も市民会館開催になりますから。
とばらーまというのは、ご存知かもしれませんが、八重山民謡のなかで最も美しく、なおかつ最も難しいとされる曲です。
この1曲を予選会を勝ち抜いた20数名の唄者が唄い順位を競うわけです。
とばらーまはもちろん正調がありますが、地区や唄者によって微妙にメロディが異なり、また歌詞は創作もOKなので、自分の想いで唄うことができます。
いうなればブルースのようなものと、小生は勝手に理解しています。
ただ、曲を貫くテーマがあって、それは、届かない想い、あって欲しいのに無いことへのはかなさ、ブラジル音楽でよく出てくるサウダーヂに極めて近いものと思われます。
創作の歌詞もこれにそって創られるようです。
歌詞の部も順位を競います。
島分け等を経てきた八重山の歴史が底流にあるのでしょう。
1曲だけを唄者が違うとはいえ2時間近くも聴くのは大変かなあと思われるかもしれませんが、何故か引き込まれてしまうのです。
最近は、本土からの参加者も多く、去年はゲスト参加者がチュニジアの方で、民族衣装を着て唄い、これがまた感動的だったし、結構、広域化しています。
聞き手は出演者の親戚縁者、友人や、また何よりとばらーまの難しさや意味を十分理解している島の人達が多いので、その反応自体に唸らされる部分もあります。
十五夜ではなく、十三夜に開催されるというのは、「月ぬ美しゃ」の歌詞にあるように、月が美しいのはまん丸の十五夜ではなく、それに至るほんのちょっと前の十三夜という、月を暦の中心として考えてきた、―それは、海が島人にとって道であるゆえに月の満ち欠けと潮の関係を重視していたのでしょう―八重山独特の美学があるのでしょうか。
この歌詞の続きは、女性が美しいのは・・・・・・・・と続いていくのですが、女性陣に怒られそうな歌詞でもあります。
できれば、一杯飲みながら野外で鑑賞したいものです。
十五夜は鳩間島のU家で恒例の月祭りということになると思います。
これは家庭行事で、天気がよければ銀色に輝いているような月明かりの下で月を話題に質素な宴席を囲むものであります。
鳩間島の月は特に美しく、洋上に月の道が見えます。
沖縄本島でのライブも今回は「あさと御殿」というそば屋での初のライブもあって楽しみです。
沖縄では変哲のない食堂やそば屋や居酒屋で当たり前のようにライブが行なわれていて、結構うらやましかったりするのです。
帰ってきましたらまたご報告したいと思います。
ではでは


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