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2007年12月 アーカイブ

2007年12月09日

屋久島

皆様、今晩は。
12月1日から5日まで屋久島へ行ってソロライブを2回やってきました。
友人のT.N.さん夫妻が今年、東京から屋久島へ期間限定で移住したので、彼らを訪ねて仲間数人と行きました。
屋久島は今回初めてです。
しょっちゅう行っている沖縄の島々と異なり、2000m級の山がそびえ立ち、周囲も約130kmあり、スケールが大きい島だなあとの印象を受けました。

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T.N.さんが住んでいるのは、空港のほぼ真西にある永田というひなびた集落です。島の中央が山脈なので島の北と南では風向きや温度が違います。
永田は北西向きですから少し寒いようです。
T.N.さんはドイツ人で、とてもフレンドリーな人なので、越してから数ヶ月しかたっていないのに島内に多くの友人を作り、人気者になっています。
彼のお世話でライブも実現しました。
屋久島といえば屋久杉の印象が強くて、往復10時間はかかる縄文杉へ行くことはできませんでしたが、3~4時間のトレッキングでも十分に奥深い緑を堪能することができます。
まずは、3時間ほどのトレッキングを楽しみに白谷雲水峡へ。
ここは清流や滝が多くあり、コケが生えた巨大な木々との中でマイナスイオンをたっぷり浴びてきました。
どこか中国の水墨画を思わせるような風景もありました。

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虹が見えます。
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午後からは、「つわのや」という旅館のティーラウンジでライブです。
立派なステージがこしらえてあってびっくりしました。
お客様にも多数お出でいただき感謝です。

「つわのや」のステージ
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ソロの場合は、自由度は高いのですが、演奏を止めてしまうとそれで終わってしまうので、終始同じ程度のテンションを保たねばなりません。
そういう意味では、面白いけれど難しいです。
複数であればミスをお互いに補えますが、ソロの場合はそうはいきません。ただ、これを恐れていては演奏できなくなってしまいますし、少しは危ない橋を渡らないと即興演奏のカタルシスを得られないし。
大事なのは聴き手との距離感をどう保つかということでしょうか。
聴き手の呼吸を感じ取って演奏に反映できればベストなんでしょうね。
翌日は、T.N.さんに島の1周を案内してもらいました。
道路脇に野生の鹿や猿が出てきます。

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鹿も
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ヤクザルは餌を与えると味を覚え人里へ降りてきて農作物等を荒らすので、餌やりは厳禁です。
それでも近くまで寄っていっても逃げないどころか、道を進めると段々増えてきて、サファリパーク状態に!!

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ガジュマルの植生北限ということですが、素晴らしいガジュマルもあります。

ガジュマルのトンネル
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養蜂家のLさん(ドイツ人)と彼の親友
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友人達が一足早く帰京して、小生とT.N.さんは夜からの「散歩亭」というレストラン・バーのライブに備えて休養しに温泉へ。
「散歩亭」は川沿いにあるとても雰囲気のよいお店で、音楽的な店だなあとの印象を受けました。だからとてもリラックスして演奏することができました。
お客様も満員でとても盛り上がりました。

「散歩亭」
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屋久島在住の元ウニアゥン・ドス・アマドーレスのサンビスタ、Fさんにはパンディロで参加してもらったり
ギターも達者なT.N.さんともセッションしたり、地元の腕に覚えにある方々にも参加していただくことができました。
速い曲を演奏していて、ドドドという音と共に建物が揺れた気がしたので、「すわ、地震か」と思いつつ演奏は続けていたのですが皆ぜんぜん動揺していないので、皆さんいい度胸しているなあと思っていたら、二階のお客さまが踊り出した音だったようで、演奏が終わった後でびっくり。
この夜は聴き手との距離感が丁度良い感じで保てたような気がします。
気持ちに余裕ができたので難しい曲もこなすことができました。
ああ楽しかった。
翌日はOFFです。トレッキングを楽しみました。
自然休養林ヤクスギランドへ。
3時間ほどのコースです。
静かで風の音と時折聴こえる鳥や清流の音しかしません。

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巨大な杉の空洞になっている根元は楽に人が入れてしまうどころか、「ここはnature houseになるね。」とのT.N.さんの意見。
ここをキッチンにして、ここをベッドルームにして、ここはバスルームとか楽しい想像は膨らみます。なんせ周囲が10mもあるので。

幹の内部から
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清冽な空気と匂いと音で体中が満たされて帰ってきました。
例によって温泉へ。
屋久島は温泉が多く、銭湯感覚で行けるのです。
島ですから海のものも豊かです。
海亀の日本で最大の産卵地ということですが、この保護にNPOの方々を始めとして地元としてとても大切に考えておられます。
小生も9月に鳩間島で海亀の遊泳を目撃しているので共感を得ることができました。
T.N.さんのおかげで島の色々な方達と知り合うことができました。
鳩間島のこともお話しました。
ボリュームはぜんぜん違いますが、人間関係は似ているなあとの意見です。
ただ、屋久島は移住者にとっては入りやすく出やすいとのこと。
それぞれのこだわりを持って住んでいらっしゃる方も多いようです。
多少八重山の島事情を知っている小生としては、話していて共感を覚える部分も多かったです。
T.N.さんはドイツの外交、法律の専門家。
今回はそれらやドイツをはじめヨーロッパの文化に関する色々な話ができてとても勉強になりました。
帰る前夜からは、T.N.さんの友人のオランダ人G.B.さん(発音がとても難しいのです。日本語には無い発声法なので。)がやってきました。
身長193センチのスマートでハンサムな独身君です。

T.N.さん(左)とG.B.さん(右)
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来年1月から東京勤務になるそうで。
現在は休暇中で、ベトナム、沖縄を回って屋久島に来たとのこと。
3人共通のサッカーの話題では盛り上がりましたね。
江戸、明治時代、ドイツ・オランダは日本の先生でしたしね。そんな話もしたなあ。
ライブのプロデュースから何から何までT.N.さんにはお世話になって感謝の気持ちで一杯です。
また、何よりも、演奏を聴いてくださって盛り上げてくださった屋久島の方々、議論をしてくださった方々、あたたかく迎えていただいた屋久島の方々に対して感謝の念に堪えません。
音楽家としては続けてきてよかったと思うときですよね。
ありがとうございました。
また近々訪問できると思います。
ではでは

2007年12月20日

買い物

皆様、今晩は。

筆者近影
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早いもので、もう年末ですね。
年末というと買い物でありますが、3年前くらいだったでしょうか。近所のリサイクルショップ(古道具屋ですな。)へ何の気になしに買い物に行きました。
皿か何か買いに行こうとしたと思います。
で、偶々置いてあった生ギター何本か。
家人が色々物色していてこちとら暇なものですから、端から弾いてみたのですが、皆、埃まみれですから弾いただけで手が黒ずんじゃう。
チューニングもめちゃくちゃだったのですが、それでも1本だけ黒ずんだ6弦が妙に音が大きいなと印象を受けた楽器があって興味をひきました。
こういう場合、まず見るのはネックの「そり」がないかどうか。
以下、小生なりのギターの選び方です。
大まかにチューニングをして、1~5フレット辺りと10~12フレット辺りを弾いてみて音にビビリがあると「そり」があるわけで(ビビリがあるということは極端な「そり」です。)、まずその時点でNGです。
中古ギターはまずこの手のものが非常に多いです。
次にギターを横にしてお尻のほうから目視して、ネックが曲がっていたらそれも駄目。
最後に12フレットで開放弦のハーモニックスを弾いてみて同じ弦の開放弦と合わせてみて音程がほぼ合っていればネックに関してはOKですね。
そしてボディの傷、これは極端な割れとかなければ大丈夫です。
糸巻き(先端です。)が割れていないかとか、これも割れている場合は部品だけ交換ができますね(規格品で廉価です。)。
その辺りをチェックして、最後に正確なチューニングをして弾き具合を確かめるわけです。
弾いてみて弦高が自分に合っているか、ネックの幅は自分になじむか(規格があるのでこれはあまり気にしなくてよいでしょう。多少きつめでもなじむことはできます。)、音色を好きになれるか(これは高価な楽器を購入する決意がある場合に大事ですね。廉価なものは妥協です。)。
この辺りをチェックするのがコツです。
で、大体クリアできたわけでして、サウンドホール(真ん中の穴です。)を覗いてみると1974年作「R.Matsuoka」の表示が。
その頃練習用の生ギターが欲しくて、この松岡良治のギターはスタンダードな楽器として候補の一つに挙がっていたので、これはラッキーと値段を聞いたらなんと2000円!!
これは店の人が価値を気が付かないうちに早いところ買った方がいいと思い、あまり嬉しくなさそうにして買いました。
スーパーのポリ袋に入れて持って帰って来ました。
家に持って帰って黒ずんだ弦を全部外して、振ってみると中でなんだかゴミの音がするし(ゴキブリが死んでいるということもあります。)、中も埃だらけなので、サウンドホールから掃除機を突っ込んでお掃除。
ボディも汚れまくりなので、ギターポリッシュ(ギター磨き専用ワックスです。松脂のような匂いがします。)で全身を磨き上げて弦を取り替えて。
大体半日かかりましたが、立派な楽器に甦りました。

練習用松岡良治ギター
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本番用のホセ・ラミレス
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この楽器の特徴は始めの印象と違わず、低音の音量が豊かなことです。
本番で使っているホセ・ラミレスは中低音域が非常に豊かな音色なのですが低音の音量が若干弱いような気がします。
Matsuokaはラミレスと比べるのはあまりに酷ですが、5、6弦の音量は勝っています。
ネックがフル・クラッシクサイズでラミレスより若干太い(幅がある。)ので練習用に向いています(厳しい条件で練習をしておいて、弾きやすい楽器で本番に臨むわけです。)。
ここ数年中最もお得な買い物でした。
その後、このリサイクルショップに時々寄るようにしているのですが、置いてあるギターは殆ど粗大ごみかおもちゃのようなものばかり。
そんなこともあるので古道具屋(楽器屋にも専門の店がありますよね。)のチェックは大好きです。
今回はギター選びのお話でした。
ではでは

実は大勢いる筆者
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2007年12月31日

大晦日

皆様こんにちは。

ある忘年会の風景
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早いもので、今日はもう大晦日。
今年は、CDを作成、販売したり、このH.P.を立ち上げたり、いつもとはちょっと違う年でした。
お試しCDRの録音から販売用CDの企画・録音・編集・制作と結構苦労しましたけれど、色々な方々のお世話になって形にすることができました。
関係した方々には本当に感謝です。
特に、ジャケットデザインの全てを引き受けてくれたスチールヘッドの皆さん、制作の全般を管理してくださったMさん、ライナーノートを執筆してくれたYさん、ジャケット写真の撮影をしてくださったUさん、Mさん、快く写真の提供をしてくださったNさん等々、皆さん手弁当で引き受けてくださって本当にありがたく思っています。
打ち合わせや、ロケの後の飲み会、楽しかったですね。
と言うよりは、皆さんそれぞれ担当する分野のプロなのですが、仕事自体を楽しんでやっていただけたことが小生としては嬉しかったです。
だから打ち上げだけが楽しかったというのはちょっと違いますね。
また、このH.P.の企画・制作・管理全般をしてくれているC.S.さんにも大感謝です。
一から全部教えていただきましたね。
来年もよろしくお願いします。
CD次回作はソロではなく、バンド編成(といっても2、3名ですが)でやりたいと思っています。
また、旅先でも色々な人達のお世話になりましたし、ライブに来てくれたお客様、このブログを読んでくれている皆様、CDを購入していただいた皆様等々、お世話になりました。
来年もよろしくお願いします。
あわてず、ぼちぼちやっていこうと思います。
皆様よいお年をお迎えください。
ではでは

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