最終章 3/8~3/9 帰国
今日はいよいよ帰国の日だ。
長いようで短く感じるのはいつものこと。
13:35発のエミレーツなのでとても楽だ。
とは言っても、何だかんだあるだろうから11時頃には空港に着いていたい。
軽い朝食を済ませてから、ポルトガルでまだ買っていないシャツを探しに行く。

出発時間も迫ってきているので、遠出はせずに近所を廻ってみる。
数軒回って適当なものが見つからずあきらめかけていたが、幸いにして最後の店で見つかった。
拍子抜けするような安売りっぽい店の奥に穴場はある。
リスボン空港は、メトロを一回乗り換えてレッドラインに空港駅がある。
30分ほどで到着する。


大きい空港だが、内部が中々分りにくい。
出国審査までなかなかたどり着かない。
行き着くまでにこれでもかという感じでショップがある。
ヨーロッパに入ってから毎晩飲み続けた安赤ワインを購入。
空港の免税店は高めの印象があるが、それでも5€と安い。
やはりワインは安いのだ。
ドゥバイ行きのエミレーツはわりと空いていて、昼間のフライトなのでスペイン上空の景色を楽しむことができた。
ドゥバイ空港には午前1時過ぎ到着。

ターミナルまでバス移動だが、これが長い長い。
30分近く乗っていたような気がする。
乗り継ぎ便は午前3時前に出発予定で、2時間ほどあるわけだがバス移動にこれだけかかると余裕はあまりない。
そもそもドゥバイ空港は、何か買おうと思ってもやたら値段が高い。
それに、ゲート付近に移動すると出発時間までまだ1時間くらいあるのに既に搭乗手続きが始まっている。
またバス移動に時間がかかるのだ。
成田行きは結構込み合っている。
これから10時間近くカーテンを閉め切ったまま昼だか夜だか分らない窮屈な空間で過ごさなければなない。
007の映画を観ていると、明らかにモロッコの風景と思われる場面が出てきた。
砂漠の真ん中を長い編成の客車列車が走っているのだ。
確かにモロッコでは映画でしか見ることのできない風景の連続だった。
ハプニングもあった。
もし、ハシラビト村で予定通りのバスに乗れたら、フェズの街で朝の5時から10時過ぎのシェフシャウエン行きのバスまで待たなければいけなかった筈だ。
実際、真っ暗になったフェズの街に降り立ってみて、ここで荷物を抱えて宿なしで5時間余り過ごすというのは、初めての街だけに無理があったかもしれない。
結局、乗ったバスがリッサニに戻ってきたおかげで、翌朝の代替バスからアトラス山脈の大パノラマを見ることができた。
予定通りだと夜行バスのためこの大パノラマは見ることができなかったのだ。
シェフシャウエン行きのバスは逃してしまい、タクシーに少々費用はかかったが、あの時ドライバーが宿に連絡を取ってくれなかったら、冷たい雨の中、真夜中の迷路の街で宿にたどり着くことは絶対に不可能だった。
明るくなるまで宿なしはあまりに危険だ。
機内で入出国カードを何枚かもらっておいたおかげで、モロッコ出国もすんなりといった。
リスボンではスリにあったものの、それ以降は再び注意を喚起することができた。
物事を肯定的にとらえてしまえばハプニングもそんなに悪くない。
これがインシャラーということか。
いや、結果としてうまくいったからそう言えるのだ。
一人の海外旅行は、やはり細心の注意と入念な準備をしておくことが肝心だ。
今回の旅で一番印象に残ったのは、やはりモロッコの風景と空気と人だった。
今までに見たことない自然のダイナミックな変化には目を見張るばかりだったし、イスラムの人達の生活も垣間見ることができた。
あの空気の中でのイスラムは何となく理解できる。
そして現在問題になっているI.S.はイスラムとは異なるものだということも分った。
かなり警戒して入ったモロッコの人達は親切で優しい人達が多かった。
旅の前と後でモロッコに対する印象は大きく変わった。
行ってみないと分らないものだ。
もっと知りたいことも多くなった。
ヨーロッパでは歴史的建築物に目を奪われ、そしてそれらを大切に保全し、現代と調和させようとしている姿勢に共感した。
当初は春の小旅行をイメージしていたが、陸路の移動距離がかなりあったので、結果的には小旅行ではなくなった感がある。


成田空港には17時半頃到着。
日は暮れて冷たい雨が降っている。
帰宅してシャワーを浴びてリスボンで買ってきた安ワインを飲んで夜半過ぎには寝てしまう。
目が覚めて時計を見たら、5時過ぎ。
何だか早起きしてしまったなあと様子をよく見ると、翌日の夕方5時だった。
機内では殆ど眠れなかったとはいえ、17時間も寝てしまったのだ。
二日分の睡眠で帳尻は合う。
仕事を入れておかなくてよかった。
ということで、現実に戻ってきました。

