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2018年08月 アーカイブ

2018年08月07日

2018・スリランカの旅 最終章 3/5(月) ヌワラエリヤ 3/6(火) バンダーラナーヤカ ~ クアラルンプール 3/7(水) 成田空港

最終章 3/5(月) ヌワラエリヤ 3/6(火) バンダーラナーヤカ ~ クアラルンプール 3/7(水) 成田空港

このホテルは苦労して坂を登るだけあって眺望がすばらしい。
特に夜明けが美しい。
朝、夕、陽が昇っていない時間帯は寒いのだが、日が昇ると徐々に暑くなってくる。
食堂の外側のテラスの席がお気に入りだ。

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今回の旅の宿泊場所は坂の上というのが多かった。
宿泊場所以外でも、何だか毎日坂を上り下りしていたような気がする。
今日でスリランカ滞在も終わり。
今日は列車でコロンボフォート駅まで行って、空港へ向かい、翌日0時15分発のマレーシア航空に乗るという、わりとハードなスケジュールだ。

特にナーヌオヤ駅・コロンボフォート駅間、約7時間の列車移動が気になる。
往きのように混み合っている場合はかなり大変だ。
トイレの心配が第一。
後はコロンボフォート駅と空港間の移動だ。
昨年のようにRS3000のトゥクトゥクは使いたくない。
コロンボのバスターミナルの位置がイマイチ把握できていないので、お土産で量が増えた荷物を抱えてすんなり行けるのかというのが第二点だ。
空港へ行ってしまえばもう後は乗るだけ。

それから、出発の時点で機内持ち込み手荷物と預け荷物を分けておく必要がある。
クアラルンプールで空港内のサマサマホテルにチェックインして、成田に到着するまで預け荷物とはさよならなので荷物をうまく分ける必要がある。
去年の教訓から、長時間靴を履いているのは疲れるので、若干かさばるが手荷物にしてサンダルで行くことにした。
これで荷物はリュック、トランク、靴を入れた紙袋の三点になった。
トランクだけを預け荷物にすればよいわけだ。

このホテルの主人も日本が好きらしくて、日本のお銚子を一輪挿しに使っていたりする。

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清潔で感じの良いホテルだった。
今回の旅のホテルは全て当たりと言って良い。
接したホテルのスタッフ達も皆気さくで親切だった。
どこも清潔だったし、ホットシャワー完備、客を迎える姿勢が全てとても良かったように思える。
スリランカおそるべし。

10時30分に迎えが来た。
ドライバーのRumesh君だけだ。
ヨガ氏はナーヌオヤにいるとのことだ。
駅までの道すがら、何軒かのTシャツ屋に寄ってくれたがライオンラガーシャツは見つからなかった。
今回はあきらめよう。

ナーヌオヤ駅
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ナーヌオヤ駅でチケットを買うと1stクラスが空いていると言う。
念のため2ndのリザーブシートはと聞くと空いていた。
ラッキーだ。これでおそらくトイレの心配はなくなった。
窓全開で風を感じられる2ndの方が好きだ。

チケット
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Rumesh君とfbの交換をする。
最近、海外ではすべてこれだ。便利と言うか何と言うか。
ホームで列車を待っているとヨガ氏が現れた。
この近くに住んでいるそうだ。
Tシャツを見つけておくよと言ってくれる。
この人とは電気系ではなく昔ながらの住所の交換をした。

今日も時間通りに列車がやってきた。
2ndの指定は600RSと安いのにちゃんと席は確保されているし、立ち客もいない。
トイレも付いている。
水洗式で手洗い水も出る優れものだ。
これで一安心。

大家族なのか複数家族なのか、子供たち沢山と親らしき人達が十数名、近くの席にいる。
ジェンベのおもちゃを持っていてバンバン叩きまくる。
日本ではあり得ない光景だ。
トンネルに入ると子供たちは窓の外に向かって「わーっ」と大声で叫ぶ。
反響するのが楽しいのだろう。
とにかく上へ下への大騒ぎ。
大人はお任せ状態。
これがこの国の流儀なのだろう。

車内
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列車は山岳列車の模様を呈している。
素晴らしい景色の連続だ。
茶畑の間を縫って時速10km~20kmくらいでゆっくりゆっくり走っている。
窓は全開、扇風機がガーガーと回っている。ついでにドアも全開。
公共交通機関はバスも列車もエアコンが効いていないものは常に窓もドアも全開で走っているようだ。混んでいても。
この車両の一両前の車両は一等車で、エアコン付きで窓もドアも閉まっている。
しかし、窓全開で外の空気を取り入れながら走るのが気持ち良いのだ。
窓を閉め切ってしまうのはもったいない。

車窓から
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そのうち、山岳列車から森林列車になった。
山岳列車、森林列車の時はループ線がよく見られた。
これから通過する、あるいはさっき通ってきた線路が下に見える。
上越線の湯檜曽駅あたりを思い出す。

キャンディまでの区間はこの状態でゆっくりゆっくり走ってきた。
ぺリグリムジャンクション駅を過ぎて線路が生活道路と化しているあの風景を走る。
キャンディ駅は行き止まりの駅で、ここから進行方向が変わって再びぺリグリムジャンクション駅に停車。
つまりこの駅は文字通りジャンクションとしての役割をしている駅なのだ。
停車すると、子供らや大人が空のペットボトルを持って給水に駆け出していく。
あれを僕がやると必ず腹をこわすだろう。

キャンディ駅
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キャンディ駅を出てからしばらくは山岳列車だ。
平地へ出てきてからはスピードが上がってくる。
複線になって郊外電車が出ている辺りに来るとほとんどの駅を通過する。
更にスピードが上がり気違いじみた速度になる。
気違いじみた速度はバスと同じだ。
揺れが、特に横揺れが凄まじい。
おそらく日本の快速列車と同じくらいのスピードしか出ていないのだろうけれど、あのゆがんだ線路の上を走っているわけで、このスピードで大丈夫なのかと手に汗握ってしまう状態だ。
家族連れは大人も含めてこのスピードに大喜び。
特に駅の通過が楽しいらしい。
新幹線に乗ったらきっと喜ぶだろう。

そのうち夕暮れがやってきた。
景色のすべてが黄色っぽい朱色に染まっていく。
空だけでなく周り中すべて。
こういう夕焼けは遠い過去にどこかで見たことがあるような気がする。
子供の頃だろうか。
田園風景、列車、にぎやかな家族、子供たちの大騒ぎも50年前の日本にタイムスリップしたような妙な気分になった。

真っ暗になってコロンボフォート駅に到着。
何だか昔の上野駅に似ているような気がする。
いつも入線してくる場所ではなく違うホームに入線したことと、暗くなっていることで印象が異なって感じられる。
ここは本当にコロンボフォート駅なのか。もちろんそうなのだが。

ここからはトゥクトゥクに3000RSを使いたくない。
その金で空港で何か土産を買いたい。
ということで、大荷物を抱えてバスステーションを探して歩く。
暑い。汗が噴き出してくる。
やはり高地とは温度が全く違う。
幸い地元の人に聞いたおかげですぐにみつかった。
フォート駅を出て右に歩き、青果市場を左に見て歩いて行くとあった。
意外と近い。
空港行きの187番のバス停を探すのも一苦労だが、皆親切に教えてくれる。
この国の人達は皆親切に道を教えてくれるし、それがわりと正確だからありがたい。
一番奥の一番前に停まっているエアコン付きのマイクロバスが空港行きだ。

座席がすべて埋まるまで待って発車。
汗だくになっていたのでエアコンが気持ち良い。
最後に隣に座ってきた青年が話しかけてきた。
何かおやつみたいなスナック菓子も勧めてくる。
いただいてあれこれ話をした。
22歳の学生。家族と住んでいる。恋人あり。
今日は試験の帰りということだ。
この国の若者は本当に気さくだ。
やはり日本が好きだということで日本のことをあれこれ聞いてくる。
彼女と結婚するのと聞くと「う~ん」だと。
もし自分にお金があったら、ヌワラエリヤに住んでみたいという。
スリランカ人にとってもあの街は特別なのか。
やはりfbの交換をして降りていった。
おかげで楽しい時間を過ごせた。

殆どの乗客は途中で降りてしまって空港まで行ったのは4人だけだ。
このバスは空港の建物の前まで入ってくれるのでとても便利だ。
確かトゥクトゥクだと降りてから歩く必要があった筈だ。
これで450RSだから残りのRSで土産を買うことができる。

バンダーラナーヤカ国際空港
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チェックインしてからは2Fのロータスラウンジで夕食。
昼は車内販売のカリーパン1個だったので空腹。
ビールは飲み放題。
しかもラウンジはガラガラととても快適。
そうこうしているうちにゲートオープンの時間が訪れた。
さらばスリランカ。楽しかった。ありがとう。

今回はまた知り合いが増えた。
これは自分でツアーが組めそうだ。
50年前の日本へのタイムスリップが味わえる旅だ。
人が優しくて、穏やかで、あまり金にギスギスしていない。
料理もおいしいし、ビールを買うのはちょっと苦労するけれど、街歩きはワクワクして楽しい。
金持ちの観光客ではなく、地元目線での体験が一番楽しい。
それが問題点も色々見えてくるし、日本を違う目線で見ることにもなる。

クアラルンプールは昨年使ったトランジットホテルに早朝チェックイン、深夜の成田行きまで空港内で過ごす。

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ホテル
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部屋の外の景色
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クアラルンプールの街中に行くのは一泊しないときつい感じだ。
今回は足の腫れとか痛みとかはないが無理は禁物だ。
体調は良いので空港内を散策する。
空港内にあるガーデンに行ってみる。蒸し暑い。

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チェックアウトしてラウンジで夕食。
ホテルもラウンジもボーディングゲートもゾーンCにあるからとても楽だ。
何しろとても広い空港だ。

バンダーラナーヤカ ― クアラルンプール ― 成田 と比較的空いている。
二席使える。
ここまで足に負担をかけないようにサンダルを履いて、靴は手荷物にした。
これは正解。
それでも少し腫れているような気がする。
昨年は、足の腫れはひいたものの手に痛みが来て、成田ではペンで字を書くことすらできなかった。
今年はそのような心配はないだろう。
日本は寒いだろうな。

成田空港はほぼ予定通りの時間に到着。
いつも預け荷物が本当に出てくるか不安になるのだがここは日本だ。心配はない。
無事に出てきて帰ってきた。

日本に帰ってきたら、僕がバンダーラナーヤカを出発した6日の午後にキャンディに端を発したイスラム教徒と仏教徒の衝突が原因でスリランカ全土に非常事態宣言が出たのニュースが流れた。
キャンディや一部の都市に夜間外出禁止令も出たらしい。
一部の過激な人達が衝突したもので民族対立にはつながらないだろうと思われるが、先の内戦はタミール人とシンハラ人の民族対立だったので、そのような事態に発展しないよう念のため全土に非常事態宣言を出したとも考えられる。
旅行していて治安の悪さは全く感じられなかった。
早めに収束してほしい。
たぶん外国人旅行者への影響は最小限に抑えられただろうが、出国がもう少し遅かったらひょっとしてなどと感じた。

それはそれとして、自分としてはとても波長が合う国で、何か自分の心の中のとても懐かしい風景に出会いに行った旅だった。

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