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2017年06月 アーカイブ

2017年06月01日

2017南インド・スリランカの旅 第5章 3/1 (水)  コーチン・エルナクラムからフォートコーチン

第5章 3/1 (水)  コーチン・エルナクラムからフォートコーチン

7時過ぎから朝食だ。
ここ、グランドホテルのレストランは評判が高く、カレーは一般の人達もわざわざ食べに来るとのことだが、昨日は深夜着で味わうことができなかった。
確かにブッフェ形式の朝食はどれをとっても美味しかった。
インドでミルクというのはチャーイに混ぜるものとしての飲み物なのだろうか。それだけ飲むと脱脂粉乳のような味がする。

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朝食後は街歩きに出かける。
まずは、フォートコーチンへ渡る桟橋、メインジェッティーへ。
地図より距離があるようだ。
荷物を持っている移動の場合はリキシャを利用しよう。
歩いていると様々なところでリキシャに声をかけられるが、別に無視していればよい。
早くも暑い。朝が噴き出してくる。

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メインジェッティー
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桟橋からエルナクラムジャンクション駅へ。
これが結構遠い。
そして翌日使うであろう長距離バス乗り場を探すが、ここには行き着けなかった。
相当汗をかいた。

これは多分寺院だと思う。
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エルナクラム駅
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昨晩は静かだと思った車のクラクションも今は普通に鳴っている。
ただ、ベンガルールほどではない。
車輌が途切れることがあるので、全く途切れないハノイよりは横断しやすい。
しかし、いつも思うのだが交通ルールというものは存在するのだろうか。
車の右ハンドル、左側走行は日本と同じだが、左側通行以外のルールが見えない。
リキシャに乗っていても、よくこれで事故らないものだと感心してしまうのだ。

一般的な公共バスに窓はなく、ドアも開きっぱなし。
日中暑い乾期の今はまず風通しだろう。

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ホテルに戻って荷造りをしてチェックアウト。
グランドホテルは従業員の感じがとても良かった。
レイトチェックイン、翌日出発なのでホテルの魅力を充分は味わえなかったがお薦めできるホテルだ。

リキシャでメインジェッティへ。
フォートコーチンへの船は古びたものでゆっくりと進む。
運賃は4Rs、7円くらいだ。

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旅慣れていそうなイギリス人のおじさんと話す。
日本にも相当行っているらしい。
四国の巡礼もしたと話していた。
日本は全てにおいて旅行者にとっては楽だと。
交通機関は時間が正確だし安全だし治安は良いし。
それはどこへ行っても感じる。
こんな話を横で聞いていた地元の人らしきおじさんが声をかけてきた。
フォートコーチンへ行くなら家へホームステイしないかいと。
それってすごく面白そうな話だと思ったが、小生はホテルは予約済み。
イギリス人は話に乗ったようだった。
当たり外れはあると思うが面白そうだ。

約20分でフォートコーチンに到着。
この辺りはアラビア海に面した海岸地区で、半島や島が複雑に位置し橋で結ばれていたりするので、船ではなく橋を使って車でも行き来できる。

リキシャでホテルへ到着。
古い調度が有名なホテルだとのことだがマネージャーらしきおやじは愛想が悪い。
パスポートを預けろと言うがこんなのありかね。
ただし若い従業員は皆愛想が良い。
洗濯物がたまっているので今日はランドリーサービスを使ってみる。
日本だったら旅先でも自分でするのだが海外だとなかなかそうもいかない。

家具が古そうだ。
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バスタブが付いているとは珍しい。
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ホテルの中庭
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もう昼過ぎだ。お腹がすいた。
近所の食堂へ入る。
南インド名物のマサーラー・ドーサーがあるので迷わず注文。
ビールは・・・・・・・・無い。
見てくれは巨大春巻き、ずっしりと重く大したボリュームでとても美味しかった。
こちらの食事はどこでもボリュームがあるのだ。

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昼食後は街歩きを開始。
この辺りは16世紀以降ポルトガル、オランダ、イギリスに支配されるという時代を歩んできた。
だからフォートコーチンはポルトガル建築様式の建造物が多い。
教会が代表的だ。

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暑い。
歩いていると海岸線に出た。

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風があって木々が生い茂り日影があって多少涼しい。
海岸に面した遊歩道には屋台や土産物の露店が沢山出ていて賑わっている。
こういう雰囲気は大好きだ。
色々と見て回った。

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海岸にはチャイニーズフィッシングネットという巨大四手網のような漁具が備え付けられていて、それで獲ったのだろうか、屋台の魚屋がいる。
どこも買った魚を広場の店で調理して食べさせてくれるらしい。

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のどが渇いたのでココナッツジュースを飲む。
ついでに果肉も食べてみる。
特に味はないのだが乾いた喉にはうまく感じる。

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しかし、段々と小銭が減っている。
2000Rs札が2枚あるが、これがなかなか使えないのだ。
おつりがないということで断られることが多い。食堂でも断られた。
ATMも無さそうだし、2000Rs札だけ残ったら何も買えないということになってしまうのだ。
土産物屋台で100Rsの物を買ってダメもとで出してみたら、何と1900Rsおつりをくれた。
ありがたい。
こんなことでもありがたく思うのだ。

大汗をかいたので一旦ホテルへ戻って一休み。
海岸遊歩道の終点とホテルはすぐ近くにあることが判明した。
シャワーを浴びた後ビールを飲みたいのは当然の欲求なのだが、今までにビールを売っているところは一軒も見当たらない。
リキシャの運ちゃんをつかまえて、どこかビールを売っているところに連れて行けと頼むと、それはできないと言う。
今日はアルコールは口にできない日だと言う。禁酒日だ。
やはりヒンドゥー教もイスラムほどではないがアルコールに関しては肯定的ではないのだ。
売りもしないし、飲食店でも出さないらしい。
明日は大丈夫らしい。
それにしてはハンピのチルアウトはエニータイムOKだったような気がする。
やはりあそこは背徳的だったのだ。
昨日、今日と禁酒か・・・・・。
去年のモロッコは国内ずっと禁酒だったからそのくらいは我慢しないと。

18時頃のサンセットの時間は海岸が西側だからきっと美しいだろうと行ってみる。
案の定、夕陽見物人が沢山いる。
観光客だけではなく、地元の人達も多い。
インド人も夕陽を見るのは好きなのだ。

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日没後は人影もなくなった。
ホテルへ戻って愛想の良い従業員にランドリーはどうなったと聞くと、分からないと言う。
不安がむくむくとわいてくる。なにせここはインドなのだ。
首を横に振る動作が日本と反対で肯定のしぐさなのでややこしい。
まあ、無くなったとしても旅は続けられる。
それにしても、古いホテルの鍵というものはどこへ行ってもなかなかの難物だ。

夕食は、近所のレストランでバターチキンと野菜スープにした。
足首までのズボンを履いていなかったのがまずかった。
夕陽見物と公園の散歩、開放的なレストランで蚊に刺されまくったらしい。
ひざから下が痒い。
注文してから出てくるのは例によって遅いわけで、ビールやアルコール類があれば少しは気もまぎれようというのだが、水やコーラでは・・・・・・。

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出てきた食事はいずれもとても美味しかったのだが、ひざから下の痒みが激烈になってきてホテルへ早く戻って薬をつけたい一心でゆっくり食事どころではない。
こんな強烈な痒みは久しぶりだ。
そそくさと食事を済ませてホテルへ帰って薬を塗るとあれほどひどかった痒みは潮を引くように治まった。
あの美味しい食事をゆっくり味わえなかったことが少々心残りではある。
明日はアレッピーへ移動だ。

散歩中に見つけたオブジェ。説明書きも興味深い。
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2017年06月11日

2017南インド・スリランカの旅 第6章 3/2 (木)  フォートコーチン➡ アレッピー

第6章 3/2 (木)  フォートコーチン➡ アレッピー

朝っぱらから、今日はビールが飲めるぞという期待感が強い。
何とも安っぽい期待観だ。

8時の朝食前に散歩する。
何だか散歩をしている地元の人がとても多いような気がする。
海岸へ出ると、散歩をする人、ジョギングする人、体操する人、泳いでいる人達も結構いる。
とてもさわやかで朝にふさわしい印象だ。

材木とペットボトルでできたオブジェが海岸にある。
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朝食はパンと卵を中心とした一般的なもの。
これがなかなか新鮮に感じる。

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10時にはチェックアウトしようと思っているので愛想の良い若い従業員にランドリーのことを聞いた。
預けられたパスポートは、昨日のうちに若い従業員から回収しておいた。
案の定、愛想の悪いマネージャーはいないようで話が通じなかったら困るところだった。
パスポートをホテルに預けなければいけない意味は全くなく意味不明。
幸いランドリーは無事戻ってきた。
部屋も環境もとても良いホテルだが、マネージャーは問題ありだった。

フォートコーチンからバスを乗り継いでアレッピーへ行けるということも聞いたのだが、短距離のローカルバスの乗り継ぎは面倒くさそうだし、途中から乗ることになる長距離バスは座れるかどうかも分からないから、一旦船でエルナクラムまで戻ってバスステーションまで行って始発に乗ることにした。

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メインジェッティからバスステーションまでのリキシャは100Rsとボっているように思うのだが、それでも180円くらいだから感覚が違ってきている。
バスステーションに着くとアレッピーへ行くであろうA/Cバスが停まっている。
これはラッキーだ。
乗車してチケットを買うと120Rs、約200円。
これで3時間近く乗る。
今日のホテルはなんとかリゾートという名前で湖畔に面した良さげなところのようだ。
A/Cバスの乗り心地は快適で、これで窓無しバスと同じ値段の筈だ。
南部でのんびりしているとはいえ、市内交通はやはり乱暴だ。

結構な時間乗って、まだ着かないのかなと思っていたら13時過ぎにランチ休憩。
終点近くなって果たしてランチ休憩はあるのかとふと疑問が生じてくる。
しかし、こういうところでのんびりランチを食べるのは経験上好ましくない。
何の予告もなく突然バスは発車してしまうのだ。
案の定、乗客の確認など何もせず突然発車した。
そして程なく賑やかなバスステーションに到着した。

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ここはどこだろう。
アレッピーの表示を探すがどこにもない。
バスはバスステーションを出発しそうになっている。
周りの乗客に、ここはアレッピーかと聞くとそうだと言う。
慌てて降りる意思表示をすると共に周りの乗客も協力してくれてアレッピーで下車することができた。
確かに終点間際に休憩するなんておかしい筈だ、もっと遠くへ行くバスだったんだ。
現地語の表示は分からない。

さて、ここからなんとかリゾートとというところへ向かうのだが、リキシャドライバーに聞いても良く分からないみたいだ。
かなり離れているらしい。400Rsで話がまとまった。
さっきのバスの値段と比較してもいい値段だ。
行けども行けども着かない。
何回も停車して近所の人達に聞いてようやくたどり着いた。

たどり着いたところは、一番近い集落からもかなり離れたところにポツンとあるリゾートホテル。
敷地は広くて確かに湖に面していて、プールなんかもある。
いわゆるこじゃれた雰囲気だ。
静かに静養はできるが、街歩きなどは不可能だし、第一、集落へ歩いては行けない。
選択を誤ったかという気にはなったが、まあしょうがない。のんびり過ごすとしよう。
部屋は広くて快適そうだ。

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こんなところでどこへも食べに行くことはできないので、夕食も頼むことにする。
お昼も食べていないし、ビールも飲みたい。
売店らしきものは何もない。

やはり近くの集落まで行かないと何も買えないので、リキシャを呼んでもらって買い物に行く。
これからアレッピーの街まで行くのは遠すぎる。
簡単なファーストフードとビールが欲しい。
パン屋とかファーストフードを買えそうなところはいくらでもあるが、ビールは買えない。
やはりアルコール類は背徳的なものなのだ。

結局リキシャでかなり走って、鉄格子越しに酒を買うスタイルの酒屋に到着。
やはり背徳的な雰囲気が漂っている。
ようやく瓶ビールを2本手に入れた。
例によって新聞紙にくるんで目立たぬように包装してくれる。
ビールを手に入れるのにここまで苦労しなければならないとは。

簡単なパンを買ってホテルに戻って飲んで見るが、冷え方が足りなかったせいもあろうか、あまり美味くない。
もう1本は早速冷やす。
ハンピで飲んだキングフィッシャーは美味かったな。
考えてみるとハンピのような古都で巡礼地のようなところでビールを出す店などもってのほかの筈で、確かにあのビールの出し方も何かいけないことをしているような照れくささが向こうにあったように思う。
やはり背徳的な店だったのだ。

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立派な門と塀で外部からシャットアウトされたこの大きいホテルにはプールがあり、真ん前が湖だ。
遠めから見るときれいだが近くによるとやはりゴミが沢山浮いている。
湖の方向は東だから多分朝日はきれいなはずだ。

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調べてみると、アレッピーのジェッティー周辺からは水郷めぐりの様々なボートが出ていて、色々と対応できるらしい。
明日はトリバンドラム空港前のホテルに夜入って、午前3時には空港にいたい。
アレッピー出発は14時頃で良いのかなと考える。
朝食を済ませたらすぐにチェックアウトしてボートツアーをやってみようと計画する。

そうこうしているうちに夕食の時間になり、食堂でただ一人の夕食。

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二種類のカレーに生野菜サラダ。
ここにも必ず出てくる紫玉ねぎ。
去年のモロッカンサラダに続いて、南インド風サラダも家で簡単にできそうだ。
なんせ切って並べるだけだから。

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やはり量は結構なものだ。
日本だったら、ビールを飲むのだがここにはない。
かなり大きな施設なのだが、客は小生と家族連れが1組だけみたいだ。
夕食後は部屋でやっと冷えた残り1本のビールを飲みながら明日の予想を立てつつ眠ってしまった。

2017年06月20日

2017南インド・スリランカの旅 第7章 3/3 (金)  アレッピー ➡ トリバンドラム

第7章 3/3 (金)  アレッピー ➡ トリバンドラム

さて、今日は午前中ボートツアーをしてインドの南端近くのトリバンドラムへ移動しなくてはならない。

本当はアレッピー近辺の水郷地帯をもっとゆっくり楽しみたかったのだが、スリランカへ渡るスリランカ航空が搭乗便の変更を申し入れてきたのだ。
時間が少しずれることはよくあるは話だが、なんと搭乗便が一日早くなり本来予定していた日の便が無くなってしまったのだ。
こんなことは初めてで、予定を一日ずらす羽目になった。
おかげでスリランカ滞在日が一日増えたわけだ。
しかもこの便が朝5時発なのだ。
国際線だから約2時間前の午前3時には空港に着いておきたいから、今晩は寝られるかどうかは微妙なところだ。

予想通りきれいな朝焼け
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こちらではフルーツから先に出てくる。
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この素麺のようなものは初めてだった。
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朝食を済ませてさっさと用意をしてリキシャを呼んでもらう。
アレッピーのジェッティーまではやはり400Rs。

なんとかリゾートという名称の郊外型ホテルは、全てその施設で観光を完結させてしまう。
街歩きはできないし、街中の食堂も楽しめない。
設備という点ではゴージャスで申し分ないが、僕のような旅行者には不向きだ。
この年で安宿の不便な生活は疲れるので、中級以上のホテルで過ごしたいが、その選択はこの辺りを気をつけなければいけないと改めて思った。

ジェッティー付近に到着すると、たちまちボートの主さんたちが寄ってきて話を持ち掛けてくる。
今、朝の10時半。
午後にはバスで5~6時間かかるトリバンドラムに向かいたいので、3時間くらいで回れるかと聞くと問題ないという。
ATMまでバイクで送り迎えもしてくれて、至れり尽くせりなのだ。
これだけボートがいればものすごく融通が利きそうだ。
1300Rsで一艘貸切。
これで手を打つ。

船頭さんと貸し切りのボートに乗り込む。もちろんエンジン付きだ。
屋根付き、ボートの先頭はリクライニングのようになっていてとてもリラックスできる。
水面を渡ってくる風が実に気持ち良い。
当初はもう少し大きめの乗り合いボートでコーラムという街まで7~8時間かけて移動するつもりでいたのだが、これはこれで楽しい。

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出発
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水路から広い水面に出ていくと、巨大芋虫のように見えるボートハウスが何艘も行き来している。
二階建てA/C付きで、まるでボートホテルのようなものもある。
これを二名で貸し切りみたいなゴージャスな人もいるようだ。

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これは海なのか湖なのか良く分からないが、狭い水路へ入って行く。
水辺で暮らしている人達の生活が垣間見える。
皆この水面で叩き洗濯をしている。
ボートでしか行けないようなところもあるようだし、バスならぬ乗り合いボートも見かける。
まさしく水路は道であり生活の場だ。

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ボートバス
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昼頃、船頭さんの縄張りであろう食堂へ寄ってランチタイム。
荷物も船に置きっぱなしで良いので楽だ。
アレッピー名物のカレーにせっかくだから魚を付けてみる。
400Rs。魚が高いようだが名物だからね。
右手で食べるスタイルでとても美味しかった。
ただ、素手で魚を食べるときは指に骨が刺さったりすることに気が付いた。
フレンドリーで田舎ののんびりした雰囲気でとても寛げた。

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魚は揚げ物に。
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僕も。
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昼食後は帰路へ。

ジェッティーへ戻る。
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プリンスに似た船頭さん
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約3時間のクルーズだったがとても楽しかった。
船頭さんとの距離感もちょうど良かった。
これは大正解。

バス乗り場はジェッティーから橋を渡ってちょうど反対側。
トリバンドラム行きは既に入っていて、例の窓枠しかないローカルバスだ。
今度はトリバンドラムが終点であることを確かめた。
これで5~6時間かかるようだ。
そんなに混み合ってはいないが、やはりA/C無しは暑い。
右側に座ったら日が差し込んできて尚更暑い。

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時々隣のおじさんが話しかけてくる。
5~6時間のバスだからトイレ休憩は一回くらいはあるだろうとは思うが何せインドだから分からない。
隣のおじさんはだんだん元気がなくなってきているようだ。

3時間くらい走っただろうか、休憩があった。
休憩だよと言われることもないから雰囲気を察して用を足しておくのが肝心だ。
事務所兼売店兼食堂のような建物はあるもののトイレはどこだと聞くと、分からないと言う。
また例のアレか。
男はまだしも女性はどうするのだ。
例によって何の確認もなくバスは出発した。
隣のおじさんはどうも車酔いしてしまったらしく、席を空けて寝かせてあげたらとても感謝された。

しかし、このバスもとばすとばす、クレイジーバスだ。
強烈なあおりと恐怖の追い越し、2車線の筈が3車線になっている、公共バスは皆こうなのか。
とうとう、どこかの街でプロパンガス満載のトラックと接触してしまった。
スワと客も騒然。
バスの右腹にトラックの後部が引っかかったようなことになっているらしい。
交通量の多いところで交通を遮断してしまい、クラクションの嵐。
ここで停まってしまうのか、後が面倒だなと思っていると、どうも自力で動こうとしているようだ。
ギーコギーコとしているうちにギィーッと嫌な音を立てて接触部分が外れた。
そして、お互い何事もなかったように出発。
警官らしき人もいたような気もするが、日本ではあり得ないな。

接触後の車内。
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その後もクレイジーなあおり、追い越し運転を繰り返す。
逆に感心してしまう。
バスドライバーはレースドライバーなのか。
隣で横たわっていたおじさんも接触騒ぎで目が覚めたのか、僕にお礼を言いつつ降りていった。
やはり長い長い距離を走るローカルバスだ。
行けでも行けども到着しない。
この行けでも行けども感は、去年のモロッコのフェズ行きのバスのようだ。
あの時は終点から更に乗り換えなければならなかったのだが、今日はいくら遅くなっても大丈夫だ。

結局トリバンドラムのバスステーションに到着したのは19時頃。
14時頃バスに乗ったのだから5時間くらいかかっている。
値段は忘れたが激安だったことは間違いない。
これだけ安いと運転手たちの給料を心配してしまう。

トリバンドラムに到着。
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そろそろ暗くなりかかっている。
ここからトリバンドラム空港のドメスティックステーションの前にあるらしいB&Bにリキシャで移動。
本当に真ん前だ。ただし国際線は歩いては行けないところにある。
このB&BはA/C有りということだったが、どうもそれは天井扇のことらしい。
蚊や何かほかの虫もいるようだし、ボロイタオルが1枚だけあるがトイレットペーパーはない。
ベッドとトイレとシャワー以外何もない由緒正しき安B&Bだ。
空港に午前3時着ということで選んだB&Bだからしょうがない。
午前2時半にリキシャを呼んであるので寝れたとしてもほんの仮眠だけだ。

近所は閑散とした雰囲気だが、食堂があったのでバターチキン、チャパティ付けを食べてみた。
これが安くて美味しかった。

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インド最後のカレーだ。
主人も日本人が好きと見えて色々話しかけてくる。
満足してホテルへ戻る。
暑い、しかもかゆい。
Wifiもつながらないので本を読みながら休息していたが、結局眠ることはなかった。

スリランカ航空が日にちの変更を言ってこなければこういうふうにはならなかった筈だが、ローカルバス乗り継ぎ旅になった。
これはこれで面白い。

2017年06月29日

2017南インド・スリランカの旅 第8章 3/4 (土)  トリバンドラム ➡ コロンボ ➡ アヌラーダプラ

第8章 3/4 (土)  トリバンドラム ➡ コロンボ ➡ アヌラーダプラ
 

午前2時30分にリキシャがやってきた。
ここトリバンドラム空港の国際線ターミナルと国内線ターミナルは遠く離れていて徒歩で行くのは無理だ。
第一真っ暗だし。
このホテルは国内線ターミナルの真ん前にあり徒歩で行ける。
結局それだけが取り柄ということだ。
ここには泊まれない。
結局一睡もしなかった。

リキシャの運ちゃんもインド出国と知っているからだろう、何だかんだ吹っ掛けてくる。
子供がいっぱいいて生活が大変だとか、そんなこと僕には関係ない。
出国前は通貨をあまり残したくないので、その辺りもドライバーにはねらい目なのだろう。

午前3時頃なのに結構人がいる。
インドの空港は搭乗券を持っていないと空港ビルに入ることすらできない。
軍隊だろうか、一人一人の搭乗券をチェックしていてとても厳しい雰囲気だ。
そして空港の中は整然としていて、それまでのインドとは異なるものだ。
出国手続きは極めて簡単だった。
インドでは日本人にも中国人観光客にも出会わなかった。

スリランカ航空は定刻より早く出発。
コロンボまで40分位だ。
沖縄・石垣間位だな。
それでもサンドウィッチとジュースが出た。
空いている。さすがに眠い。

うとうととしているうちにスリランカ、バンダーラナーヤカ国際空港到着。
ここは賑わっている。
いかにもといった中国人の団体観光客が沢山いる。
入国手続きはとても簡単。そういえばビザの取得もインドに比べれば100倍簡単だったな。
両替をしてターミナルを出てもインドのようにリキシャ(こちらではトゥクトゥクという。)のお誘いがない。

バンダーラナーヤカ空港
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コロンボのバスステーション行きのバスが目立たないところにいるという情報をネット上で見つけたので、これをあてにして空港を出て左方向へ進んで突き当たった道を左に進むと、それらしきマイクロバスを前にドライバーらしき男が座っている。こちらに向かって手を上げた。
どうやらこれがそのバスらしい。
これは情報がないと絶対に分からない。

まだ客が1人もいないらしく、乗れと言う。
助手席に乗れと言う。
アヌラーダプラ行きのバスに乗りたいんだがというと連れて行ってやると言う。
客一人で出発、所々で客が乗り降りして結局満員になった。
入国してすぐにバスの助手席から見る眺め、スリランカの第一印象が良くなった。
インドと比べて道にゴミが落ちていない、道路の凸凹も少ない感じだし、クラクションも比較的少ない。
空港とバスステーションは結構離れていて40分位かかった。
それでも、助手席から見る初めての国の風景は飽きない。

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コロンボ(地元ではカランブーと発音していた。)のバスステーションはやはり混沌としている。
親切にもアヌラーダプラ行きのバス乗り場まで連れて行ってくれて、あれに乗れと指示までしてくれた。
とてもありがたい。
で、乗って聞いてみたら、これは違う、2台前の車だと指示される。

乗り込んだ大型バスは、運転席の後方に金ぴかの仏像のポスター、天井や壁は怪しげなイラストだらけ、香が焚いてあって薄暗い、しかも前面のモニターにはロック、多分メタルロックと言っていいのかな、ガンガンにかかっていて重低音は爆音状態。
何なのだこのバスは。
よく分からないが、とにかくアヌラーダプラまで行くという。
ドライバーはサンダルにTシャツの兄ちゃんで、車掌らしき若者が2名ほどいる。

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程なく出発して客を拾いながら走る。
チケットは車内で買う。
大荷物を隣の席に置いていたら2シート分の料金を取られた。
それでも約900Rs(1Rs=約\0.8)の安さ。これで5、6時間かかるらしい。
問題はこの爆音のロックだ。
うるさいことこの上ないが誰も文句を言わないし当然のことのように受けとめている。
赤い色のバスが国営バスで、これは民営のバスのようだからスタッフの趣味でやっているということなのだろう。
こちらではそれが当たり前なんだな。

A/C無しなので暑い。そして段々混んでくる。
インドより暑い。
スリランカのバスは皆混んでいるようだ。
ガイドブックによれば、このようなローカルバスの他にA/C付きのインターシティというミニバスがあるらしいのだが、それを探している余裕はなかった。

アヌラーダプラまで数100キロ。
高速道路というものはないようだ。
車窓は畑やら田んぼやらののどかな田舎の風景。
車内は満員で立っている人もいる。
こんな状況で、料金は払っているとはいえ荷物で席一つを占拠しているというのは気分が良いものではないが、膝の上には乗っからないからなるべく寄せるしかないのだ。
あるかないか分らないような休憩を1回はさんで走り続ける。
例によって、いつ発車するか分からないからトイレだけは済ませて食事などはご法度だ。
水があればなんとかなる。
運転はクレージーそのもので、あおり、追い抜きはインド並み、2車線が3車線になっている。
バス同士がレース状態になっている。
それでもインドよりはおとなしいかな。

車窓から
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そして8時に出発して約6時間かけてアヌラーダプラ着。
結構しんどいバス旅、特に爆音ロックを約6時間聴かされるのは拷問に近い。耳栓が必要だった。
トゥクトゥクで本日のホテルへ。
今日は市街地から近いようだ。

しかし着いたらすでに15時過ぎ。
汗だくなのでシャワーを浴びてから街歩きをしたいが、一つ問題が発生している。
足に痛みが来ているのだ。
時に今回は右足に来ている。
今日のところはまだ大丈夫そうだ。
ここ何年かは来ていなかったのに、よりによってこんなところでという感じだ。

本日の部屋
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自転車があるというのでこれ幸いと借りてみる。
もう時間が時間なので遺跡方面には行けない、更にあの交通マナー状態の中、果たして自転車でうまく対応できるのかという不安はあったが、何とかなりそうだ。

自分が今どこにいるのかを確認するために走る。
鉄道駅を探したが良く分からない。
そもそも線路の佇まいがみすぼらしいし、賑やかそうなところに駅があるという常識は違うようだ。

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近代的なスーパーマーケットがあったので入ってみる。
日本のスーパーと雰囲気は似ている。
紅茶を買ってみる。
そろそろ食品系のお土産を買っても良い時期になっているのだ。

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ホテルの近くに大きな市場があった。
ラオスのルアンパバーンにあったような雰囲気の野外市場で、野菜、魚、衣類、おもちゃなど色々なものを売っている。
活気があって市場好きには堪らないのである。

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お馴染みのゴーヤーが。
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やはりこちらも紫玉ねぎ
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これは干し魚だが、何とか節にも見えた。ということは出汁があるわけだ。
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気が付いたら空腹だ。
午前5時半頃機内食のサンドイッチ1切れしか食べていないから当たり前だ。
ここのところ、移動が昼食にまたがってしまうので昼食は適当になる。
夕方も近いので近くの屋台でパンを買う。
丸と三角のカレーパン。
二つで約50円。これがとても美味しかった。

更に散策を続ける。
先程の市場は明かりがなくて、暗くなったら終了のようだったが、近くに明かりをつけた市場がある。
こちらは魚屋さんが多く、マグロをぶつ切りにしたりしている。
さすが、島国だ。
こちらも楽しい。

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近所の湖畔
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そうこうしているうちに暗くなった。
酒屋を見つけたが、こちらも鉄格子越しに買う背徳的な酒屋だ。
スリランカは敬虔な仏教国だが、仏教も飲酒に関しては否定はしないが積極的に肯定的ではないのだ。
同じ仏教国でも日本は緩い。
鉄格子越しにスリランカ名物のライオンラガーを2本手に入れた。
アルコールと分らないように新聞紙で包んでくれる。

どこか食堂で夕食をとも思ったが、ポツリと雨粒を感じた。黒い雲も出ているようだ。
乾期でも夕立はあるだろうし、やっと手に入れたビールをゆっくり味わいたい気分なので、先程の屋台でまたパンを二つ。
真っ暗で金が分らない、が懐中電灯を照らしてくれたのは屋台のおばちゃんの息子だった。

ライオンラガーはやや軽めだが、すっきりしていて味が良いビールだ。
ビール2本とパン二つで夕食は終わり。

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これで明日出発してしまったら何をしに来たか分からない。
アヌラーダプラはスリランカの古都で、仏教施設等の見所は多数ある。
ただ、範囲も結構広そうで自転車ではちょっと無理そうだ。
足のコンディションもある。
ホテルでトゥクトゥクを頼んで回ったらどうかと提案されたのでそれに乗ることにした。

それは良いとして、足の状態が明日はどうなっているか分からない。
痛みが進行したままで靴を履いて今日のようなローカルバスで次の目的地シギリヤまで向かうのはきついかもしれない。
ま、その時はその時、タクシーで行く手もあるのだ。
ただ、明日シギリヤロックに登る予定なので、このままの足のコンディションでは難しいかもしれない。

心配してもしょうがない。
明日は明日の風が吹くということで、久しぶりのビールを味わって寝てしまった。

ポツリと感じた雨は夜になって本格的な雨になった。

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