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2019年06月13日

2019・トルコの旅 第4章 3/14 (木)・カッパドキア・その2

第4章 3/14(木) カッパドキア・その2

今日はカッパドキアツアーの二日目、とても良い天気だ。

ホテルの朝食
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9時半に迎えの車がやって来た。

今日はファティさんとドライバー、ムラトゥさんの二人。
もう2名のお客さんがいるとのこと。
ラティーナだと言っていたが国はどこか良く分からない。
9時45分にホテル前での待ち合わせだが、時間通りに来ないのはさすがにラティーナだと。
日本人は10分前に来ているよと笑う。

ホテルから出てきたのは若者(と言っても30歳くらいかな。)と母親で、聞くとコスタリカ人だという。
なのでスペイン語。息子は英語もいける。
母親はスペイン語のみ。
ファティさんはスペイン語も勉強中で結構喋れるようだが、細かい部分は英語になる。
ドライバーのムラトゥさんはトルコ語のみ。
このような組み合わせで今日一日過ごすのだ。
楽しそうだ。

まず最初にギヨレメの最初の教会の跡へ。
岩をくり抜いた建築物だ。

馬の谷
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教会跡
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カッパドキア(馬の谷という意味)では、基本、昔の住居は全て岩をくり抜いたものだ。
現在の建築物や構造物が何もない2000~4000年前を想像すると何となくイメージがわくが、これらを建造するのに、また地下都市を構築するのに一体どれほどの労力が必要だったのか、これは想像がつかない。

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そして、ここからすぐ近くの「愛の谷」という奇岩だらけの場所へ向かう。

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何故「愛の谷」かというと、岩は基本キノコ岩なのだが、男性器に似ているというところに発するらしい。
ファティさんが言うのだから、変なことは教えないと思うので本当の話だろう。

ここの茶屋で飲んだザクロジュースは、ザクロのみを絞ったものでとても美味しかった。

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立派なニワトリ
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エジプシャンバザールで買ったのはザクロ茶だ。

ここは撮影ポイントとして有名なところなのだ。

コスタリカ人の親子、息子のエドワルド君は若者らしく活発だ。
どんどん岩の上へ登って行って被写体となっている。
お母さんは若く見える。
サングラスを外すと典型的なインディオ顔だ。
とても仲の良い親子で見ていて微笑ましい。

エドワルド君とは英語でやり取りしていたが、僕のインチキポルトガル語でも少しは通じる。
彼らは気球観光を希望していたが、欠航でこちらへ来たとのこと。
この季節は風の影響で当分は欠航らしい。
本当、鳩間航路に似ている。欠航という表現がぴったりだ。

この二か所はギヨレメの街からすぐの場所。
ここから昨日通って来た岩の城塞跡がある街、ウチヒサルの町へ絶景ポイントを責めながら移動して行く。

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今日はファティさんとドライバー、親子と人数が多いので、昨日のようなフリートークにはならない。
時折、道を間違えたりしながら、コンスタンチヌス帝が幼少時に学んだ住居跡などを見学。
これは、岩山に無数の穴が開いていて、人がだれも住んでいないところを遠くから眺めるというシチュエイションなので、想像力を働かせるしかない。
手前の道路とか、現代の住居とかを全部視界から消して、3世紀ころの世界を想像するのだ。
中々に難しい。

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そうこうしているうちに、もう13時頃。
そろそろお昼の時間だが、本日のランチは民家へ行って伝統的な料理をそこの家の家族と我々で作って食べるという趣向になっている。
実はこれを楽しみにしていたのだ。

カルダックという古い村のお家を訪れると、大家族で、老夫婦と子供が6名、孫も数名いて、とても賑やかだ。
ご主人は、日本円で1万円が工面できなかったために左目が見えなくなってしまったと聞いた。
色々とご苦労があったのだろう。
子供たちの家族も仕事がないため、ここに皆で住んで、このツアーの手伝い(こういう食事の提供)や、手芸品を売ったりして暮らしているとのことだ。
男たちは働きに出ているのだろう。
今、家にいるのは老夫婦と娘達、孫達だ。

料理を我々で作るというのは、小麦粉を練って棒で延ばして丸く薄くなった状態にして、その上にチーズとか野菜とかを乗せて半円状に包んで鉄板で焼くという料理の、焼きまでの部分をお手伝いするというものだ。

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まあ、素朴で簡単と言ってしまえばそれまでだが、多分これはイスタンブールの早朝のT.V.番組で夫の料理の下手さ加減を笑うという番組でやっていた料理のような気がして、侮れないという気がした。

鉄板で焼いて出来上がり。
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家は薪ストーブで暖まっていて、我々が仕込んでいる廻りで孫たちが大騒ぎという、とても賑やかな雰囲気になっている。
何だか田舎の親戚の家に来た気分になってとても和やかになる。

薪ストーブとイモ
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まあ何とか娘さんたちの助けもあって作り上げたものを、屋外の鉄板で焼いて、切り分けて皿に持って食事になる。

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サラダ、スープ、焼き芋、そしてさっき我々が作ったクレープ状の物(多分ギョズレメという料理だと思う。)、飲み物という素朴で伝統的なメニューで、これが結構な量だ。
自分で作ったものは、原則、自分の分で出てくるようなのだが、美味しいんだけれどとても食べきれない。
材料は全部自分の畑で作ったものでオーガニックなものと言っていた。
最後にチャーイを飲んだらとても寛いだ気分になった。
昼寝がしたくなった。

薪ストーブに乗っかっているやかんが面白い。二層になっている。

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下の部分がお湯、上の部分がチャーイなのだ。
チャーイを淹れてお湯で少し薄める。
これは良い道具だ。

孫たちが大騒ぎをして遊んでいる。お母さんがこれをたしなめる。
どこにでもある風景なのだが何だか懐かしい。

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家族はトルコ語しかできないので言葉による意思疎通はできないが、何となく身振り手振りで意味は通じる。

子供たちと遊ぶ。
写真を撮られることが大好きなんだよな、大体こいつらは。
で、撮った写真をすぐに見せると大喜びなのだ。

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家の中を見せてもらったり、子供たちと遊んだりして幸福な気分になる。

帰り際に手芸品も買う。
ああ、こういうことなんだと思ってはいけないだろう。
この人達が演技しているとは思えないし、仮に演技していたとしても良い。
幸福な時間を過ごさせてくれた地元の人達にお金を落とすべきなのだ。
生活に困っているこの人達を助けるために企画を立てたのは、Stream Co. Tours のノリ子さんということだが、こういう企画はどんどんやるべきだと思った。
ただ、バルーンだけが目当ての人とか団体客、贅沢なツアーを望んでいる観光客には向かないだろう。
しかし、僕にとっては今日のランチは間違いなく本日のハイライトだった。
記念写真を撮って親密な挨拶を交わして幸福な気分で家を後にする。

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次に訪れたのは、カッパドキアで最も美しい教会跡だとファティさんが強調する聖ジョンの修道院と呼ばれている教会跡。

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約1700年前の修道院跡にはフレスコ画が非常に良い状態で保存されていた。

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そして、ギヨレメの屋外博物館へ。
ここは、広大なスペースに住居跡や教会跡等がそのまま保存されている。
保存状態も良い。

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住居跡
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ヒッタイト時代に描かれたであろう牛の壁画なんていうのもあって、昔、世界史の教科書で見たことがあったような記憶がよみがえる。

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住居跡内部から
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住居跡
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マッシュルーム岩
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ここまで色々と見てきてカッパドキア観光は、奇岩見物よりもこちらのヒストリカルなものの方が面白いと感じた。

また、イスラム教は他の宗教にとても寛容だと感じた。
でなければ、キリスト教の遺跡がこんなに良い状態で保存されていないだろう。

今日は時間もたっぷりかけている。
ちょっと疲れた感じはあるけれど、最後に予定にはなかったカッパドキアで最も大きいキノコ岩を訪問して終了。

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明日はファティさんは来ないので、今日でお別れだ。

日本語が話せるということもあるが、1日目の中身の濃い観光と話、今日の訪問スポットの案内、旅の歴史的な意義を濃く感じさせてくれた今日の説明等々、本当に有意義な二日間だった。
やはり、良いガイドの存在は旅の意義を大きく左右する。
fbのやり取りをして分かれる。

オトガルの近くの酒屋で、例によってエフェスとワインを買ってホテルへ。
部屋の前のテラスで非現実的な風景を見ながらエフェスとワインを飲る。

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夕食は昨日の店へ。
美味しくて安い。
特にお米の処理の仕方がとても良いように感じた。

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ショートカットの道も見つけた。
気持ち良くなった勢いで床屋へ行く。
明日はハイキングツアー、人数も多いとのことだ。

夜になって冷えてきた。
いつも早めに寝れる。

2019年06月27日

2019・トルコの旅 第5章 3/15 (金)・カッパドキア~カムッパレ

第5章 3/15(金) カッパドキア~カムッパレ

今日も良い天気だ。
今日の迎えは9時45分。
イフララ渓谷のハイキングを中心としたグリーンツアーというものだ。

一旦ホテルをチェックアウトして荷物を置かせてもらう。
とても快適なホテルだった。
スタッフの対応も柔らかで感じが良かった。

今日のツアー車は15~16名は乗れる大きい車。
ドライバーとガイド、客は僕を含めて6名。
昨日までの二日間よりはずっとオフィシャルっぽい雰囲気だ。
ガイドのハッサン君の英語は早口でとても聞き取りにくい。
絶景ポイントに立ち寄りながらバスは進んでいく。

ただ、この二日間で堪能した後なので、あまり感動しないし、土産物屋スポットばかりなので、もうどうでも良い感じ。

鳩の谷
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このくらいの標高の土地だとロバが適しているのだろう。モフっとした感じ。
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しばらくして、カイマクルの地下都市に到着。
規模は大きく、地下5階まである。
観光的に相当整備された所で、内部の灯りや順路表示もきちんと整備されているが、頭をぶつける箇所もある。
しかし、一昨日のマゼウスで、より整備されていない地下都市を経験しているので、こちらの方は刺激が少ない。
これで、古代灯りの少ない状態― もちろんなにがしかの灯りがないと生きていけない筈だ ―を想像すると恐怖だ。
これに似た場所は、沖縄の旧海軍壕、ハノイの軍事博物館で見たことがある。
後ろから大騒ぎの中国人団体観光客がやって来た。
スポットでダブらないように進んで行く。

一昨日の経験で全て終わっている感じだった。
地下都市観光の次は、今日メインんのイフララ渓谷へ向かう。

結構遠いとは聞いていたが、相当遠い。
ツアー以外で行くのはとても難しいだろう。
ただ、途中の景色は絶景だ。
例によって、気の遠くなるような地平線と真直ぐの道。
パムッカレから出る道路で、220km真直ぐな道路もあると言っていたな。

イフララ渓谷に着いた頃は天気は下り坂。
河に向かって深く刻み込んでいく渓谷はとても見事なものだが、正直言って渓谷の美しい場所は日本にはものすごくある。

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だから、渓谷自体はどうということはないのだが、ケーブの住居跡がたくさんあって、それが珍しい。
雨もぽつぽつ降って来た。

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昼食は、渓谷観光用のレストランで。

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ハイキングというほどは歩かなかったし、渓谷の後訪れた教会跡も、二日間を経験した後にはあまり感動しない。

はっきり言って、3日目のツアーはいらなかった。
二日間で堪能しきった感じがするし、何よりファティさんとの内容の濃い会話や、昨日の家族訪問とか、二日間に素晴らしいものが詰め込まれていたような気がする。
これは贅沢に言いすぎかな。

ともあれ、素晴らしい経験をさせてくれたStream Co Tours社とガイドのファティさんに感謝したい。

17時頃にツアー終了、ホテルまで送ってもらう。
20時発のバスの時間まで一階のロビーで休憩させてもらう。

しかし、もうチェックアウトしたのにこの寛ぎ感は何だ。
wifiは使い放題だし、チャーイのサービスまである。
スタッフの穏やかな感じもとても良いし、このホテルはすごすぎる。

今晩の10時間のバス旅は、過去インドで中々に厳しい体験をしたので結構ストレスだ。
昼食が遅かったので夕食は取らず、水分も控える。
ビールなんてもってのほかだ。

19時頃にオトガルのメトロ社前に行く。
だいぶ冷え込んできている。
ほぼ定刻にバスがやって来た。
きれいなバスだ。

色々と行き先を言うので、僕の行き先であるデニズリが終点ではないようだ
行き先によって荷物の収納場所が違う。
席は1+2の横3席で、そんなに狭くは感じない。
靴を脱いでも良いようにホテルの使い捨てスリッパも持参している。
これでトイレさえうまくいけば良いのだ。
などと考えると、これがストレスになってしまうのだ。

出発して数十分でどこかのオトガルに停車した。
ここが、バスが百数十台停まっている巨大バスステーション。
暗くて照明も少ないのでどこだかまるで分らない。

夜の9時頃だが外が何だか騒がしい。
人々がたくさん集まっていて、太鼓が打ち鳴らされ、歌を集団で唄い騒然とした雰囲気だ。
何かの集団示威行動のようにも見える。
もう殆どトルコ語オンリーの世界なので何が起こっているのかまるで分らない。

バスに向かって何かを叫んでおり乗り込んできそうな勢いだ。
中には、バスに向かってフロントガラスに泡スプレーをかけている輩もいる。
何が起こっているのかまるで分らないのと、外の照明が暗くて、一体どのくらいの大人数が外にいるのか良く分からないというのも不安をあおる。
とても外に出て行ける雰囲気ではない。

政治運動なのかと少し緊張したが、どうもそうでもないらしい。
よく観察すると、どうも一人の若者を集団が讃えたり、激励したりしているようなのだ。
そんな集団が沢山あるのだ。

こちらのバスにも示威行動をしてくるようだ。
が、ドライバーやスタッフは平然としているし、乗客も静かに外の様子を見ている。
そのうち、このバスにも讃えられ激励された若者が一人乗って来た。
坊主頭の若者だ。
バスは別れを惜しむようになかなか発車しない。
20分位停車していただろうか、時間が経つのが長く感じられた。
ようやく発車したが、この騒ぎの中オトガルから出るのにも時間がかかる。
一体この騒ぎは何だったのか、知りたいので、デニズリへ着いたらファティさんにメールで聞いてみよう。

バスは走り出すと相当にスピードを上げた。
トルコはクラクションが少ない。日本並みだ。
席は快適だし、体調も悪くないのだが、トイレのストレスからか殆ど眠れない。
助かったのは、ほぼ2時間おきに休憩があることで、これでインドのようなことにはならずにすんだ。
念のために言っておくと、インドのようなこととは、危機一髪で危険を回避できたので最終的な事態には至っていないのだ。

トルコはバス大国で、夜行長距離バス網も張りめぐらされており、休憩施設もドライブインから深夜スーパーマーケットまで様々な施設が準備されていて、みな立派できれいな施設なのでその点は安心だ。

賑わう夜のドライブイン。バスばかりだ。
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オトガルを出発してからわりとすぐに30分ほどの夕食タイムがあった。
夕食は食べていなかったので助かる。
スーパーマーケット兼ドライブインのようなかなり大きい施設で、セルフの食堂が併設されている。

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ナス、その他の野菜と肉の炒め物とフライドライスだけの軽めの物にしたが、これが美味しかった。
こういうのは家でも作ってみたいなあ。

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シートは狭くはないといえ窮屈は窮屈だし、トイレのストレスもあってあまり眠れはしないが、20分位ずつ、断続的にうつらうつらしている。

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