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DUAS INTENCOES アーカイブ

2007年06月15日

楽しい練習会の巻

皆様、こんばんは。

筆者近影
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DUAS INTENCOESというバンド名は、沖縄の某氏が、板垣武志とピアニスト・鈴木厚志の「志」の文字に着目して命名したものです。
沖縄でのライブのチラシに「二つの志」とデカデカとあったのを、これをバンド名にするのは何だから、ポルトガル語にしたらどうだろかと。でなんとなく収まりがいいので使っています。
ちょっと言いにくいけど。
このバンドの練習は、いつも拙宅で行われます。
終了後は当然のごとく飲み会です。
先日は、遠刈田温泉は木村商店の大道芸記念激安セールで手に入れた去年のボジョレヌーボー激安と純米大吟醸激安を楽しみました。
この季節からは夕方のテラスでの飲み会が実に気持ちよく、特に西に遮る物が無いので、夕陽は沈むまで鑑賞できます。
つまり西陽がんがんに当たりまくりということですね。

西陽にボジョレヌーボー激安の輝きを確認する鈴木厚志氏
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暗くなってからは、小生の部屋に移動するのですが、ここで聴く音楽は大体、ジャズのLP(アナログです。)が多いわけです。
最近、我々ではやっているのがフリージャズ。
フリージャズというと、始めから終わりまで決め事一切なしで行ってしまうというイメージですが(勿論そういうものもあって、それはそれで面白い。)、ある程度リズムの決めやテーマがあってアドリブの内容は自由というものの方が精神衛生上良いような気がします。
で、何故フリージャズなのか。
鈴木厚志というピアニストは音感に非常に優れていて、絶対音感もありますし、色々なピアノスタイルを即座に表現できるので、すごいなあと思っていました。

ピアニスト・鈴木厚志
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ある時、鳩間島の某家で愛情物語という古い映画のビデオがかかっていて、この映画はカーメン・キャバレロという、いわゆるムードミュージックピアノと言っていいのかな、そのピアニストが全編ピアノを弾いている(ピアニスト役は俳優さんです。)、なかなか感動的な映画なのですが、このピアノスタイルが例えばこうですね。「枯葉よ~~~~~~、ほっきゃらきゃらきゃらきゃらきゃら」(大橋巨泉氏の表現)、こんな感じに代表されるわけです。
鈴木厚志は見ているようで見ていないようで、なんだかボーッと佇んでいます。
ところが、このようなピアノスタイルが次のライブの彼のピアノ演奏に出てくるのです。
一所懸命見ていたわけではなく、単に流れていただけなのに、と、この辺りで鈴木厚志の特技に気付き始めるわけです。
思えばモード奏法的スタイルでソロを弾いていた直前は飲みながら、マッコイ・タイナー(ジョン・コルトレーンの共演者のピアニスト)のLPを聴いていたし、フリージャズスタイルが頻繁に出てきた直前は、やはり飲みながらフリージャズを聴いていたし、そういえば、那覇空港のANAの案内メロディや山手線の駅アナウンスメロディやら、果ては、鳩の鳴き声があれはA♭だこれはE♭だとか何だかんだ言っていたような気もするしと、この辺りで彼は聴いた音をそのままのピアノスタイルで表現できるのだしかも無意識に、と気付くわけです。
これはすごい。尊敬に値する。
と同時にこんなに面白いことはめったにないと思い始めます。
何故なら、飲みながら面白そうな音楽をかけておけば、次の演奏に無意識にそのスタイルがピアノで表現される可能性があると。
ジャズピアノやまともなピアノスタイルはあたりまえですから、やはり過激なフリージャズや真っ黒けのブルースピアノ、沖縄民謡、古いムード歌謡、演歌、そしてクレージー・キャッツやら。
そんなこんなで、小生が面白がってもっともっとピアノのフリージャズ度を高くしたいと企んで、フリージャズをバックミュージックに飲むわけです。
そもそも鈴木厚志は、かの山下洋輔(日本のフリージャズピアニストのパイオニア的存在)に憧れて、彼の母校の音大に入ったというつわものですから、何の抵抗も無いらしいですね。
というわけで、鈴木厚志のハチャメチャ(と言っては失礼ですね。でもこれは誉め言葉)フリースタイル・ピアノもお楽しみの一つであります。
このフリージャズという音楽に関しても面白い話題はいっぱいありますが、それは次の機会にということで。
ではでは

2007年06月19日

CD発売記念ライブ

皆様、こんばんは。

筆者近影
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6月15日、外苑前「Z・imagine」でCD発売記念ライブを行いました。
こんな感じです。

石田うーさん撮影
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多数の方々にご来場いただき、とても感謝しております。
また、小生が講師を勤める「ボサギ道場」門下生の皆様から立派な花束までいただき、感激いたしました。
ありがとうございます。

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ここは、ステージ上でも音がクリアでとても演奏しやすかったし、お客様からも今までで一番音がよかったのではないかとの感想をいただきました。
ピアノの調律も442khzで鍵盤ハーモニカに気を使うこともありません。

鍵盤ハーモニカ
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この442khzというのは、A(ラ)の音の振動数のことで、ギターのAの音は通常、440khzでチューニングすると考えられています。確か、チューニング用音叉の振動数がそうだったのかな。
鍵盤ハーモニカは442khzにチューニングされているので、ギターのチューニングと若干の差があります。
この2khzの差が気になると言えば気になるのです。
速い曲では鍵ハモ(鍵盤ハーモニカの略)の一音も短い音を利用することが多いので、あまり気にならないのですが、逆にゆっくりした曲は長い音を多用するので、この微妙なチューニングの差が気になり始めると最後まで気になってしまうのです。
鍵ハモはチューニングを変えられないので、ギターのチューニングを微妙に変えるということになりますが、曲の途中で6本全部変えるというわけにはいきません。気にしなければ、気にならない(これは人によって相当違います。チューニングに神経質な人が気になってしまうだけかもしれません。)ので、いつもはどんどん行ってしまいます。
この分からないような微妙な差が気になり始めると、どうもむず痒い感覚というのは日常生活の中にも色々とありますね。
身の回りの物の配置が微妙に違うとか、味噌汁の味が若干濃いとか、その他もろもろ。
挙げればきりがありません。
でも、お店のスタッフによれば、ライブハウスのピアノのチューニングは、普通は442khzですよとのこと。
であれば、ギターも442khzに合わせればよいわけですが、電子ピアノ系はまた、物によって違ってくるわけで、これまた面倒ですね。
ま、細かい話題というものは詰めれば詰めるほど出口が無くなっていきそうなので、気にしない方が幸せなのかもしれません。
この細かさとは対照的に、当日、来てくださった高校の同級生Iさんは(約30年ぶりくらいにお会いしたのですが、)、一瞬のうちに時間・空間を超越して、あたかも昨日一緒に竹刀を振っていた(我々は当時剣道部でした。)ような錯覚を起こさせるようなインパクトを与えてくれました。
彼は、大学も同窓で、天下に名だたる、元W大学の応援団長であります。
W大学自体は別にどうということもないのですが(関係者の方すみません)、応援団長となると別格で、あまたの運動部の対外試合を春夏秋冬、全員、学生服に身を包み、渾身で応援のパフォーマンスをするという、当の選手達よりはるかに目立つ存在の大人数応援団の頂点である団長は、カリスマ以外の何者でもないと小生は勝手に思っておりました。
有名なW-K戦におけるパフォーマンスはその頂点でしょうか。
今でもその片鱗を感じさせる声の大きさと、隣に座った全く知らない人でも十年来の友人と感じさせてしまうペースを見ると、さすがだなあと思いました。
でもI君は、高校時代、ジョニ・ミッチェルが好きな繊細な青年だったんだよね。
70年当時、ジョニ・ミッチェルに入れあげている高校生は少なかった気がしますし、小生はその辺りで共感したような気がします。
ま、その辺の話題も今後ぼちぼちと。
ということで、I君ありがとう。うれしかったぜ。
ではでは

2007年07月08日

アダンオハナ・ギャラリー

皆様、こんばんは
昨日の、アダンオハナ・ギャラリーの七夕流しライブには沢山のお客様にお出でいただきありがとうございました。
天気も回復し、気持ちのよい夜でした。
昨晩は、バイオリニストの森里子さん(りこさん)にゲスト参加していただきました。

石田うーさん撮影
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クラシック出身ながら、バークレー仕込みのジャズや、最近は、ボサノバ、サンバ等、ブラジル音楽にも造詣が深い方です。
彼女はピアノの鈴木厚志氏と他のバンドで共演されている方で、その演奏スタイル、嗜好などがきっと小生と合うだろうと、彼が1年ほど前から共演の時期をねらっていたらしいです。
まずは、飲み会からと(この辺の考え方が鈴木厚志氏らしいところです。)、葛飾区立石の超ディープ酒場で平日4時半頃からの飲み会(勤め人には考えられない時間帯です。)に参加しました。半年くらい前のことですね。
立石の飲み屋街は大阪のじゃんじゃん横丁に雰囲気がとても似ています。
これで意気投合し、里子家ミュージシャン宴会などにも参加させていただき、めでたく今回、共演の運びとなったのでした。
結果は、皆気持ちよく演奏できました。お客様にも喜んでいただけたようです。
やみつきなりそうな予感です。
アダンオハナ・ギャラリーは、生音だけで演奏します。
しかもミュージシャンがお客様のもとへ出向きます。

石田うーさん撮影
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弦楽器は生音に勝るものは無いと思いますね。
ボリュームは当然小さくなりますけれど、演奏者にとっては、弾いた音と出てくる音が同じわけで、当たり前のような気もしますが、電気を通すとなかなかこうはいかないのです。
細かなニュアンスもそのまま出せるので、外音がどうなっているか気を使う必要もありません。
もちろん、会場の大きさ等、前提条件が揃わなければいけないので、逆にこういう演奏の場に居合わせた方はラッキーだと思います。
というわけで、今後、この3名での演奏も企画していこうと思っています。
乞うご期待を。
ではでは

2008年01月10日

裏芸炸裂

皆様、あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

筆者近影
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お正月は、1月3日の知り合いUさん宅の新年会、1月4日のエスペートブラジルでのライブと相棒の鈴木厚志氏の裏芸が炸裂しました。
これは正月から演技がいいわいと。

炸裂する裏芸
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彼の裏芸はピアノ(できればグランドピアノがよい。)の弾き語りなのですが、「鉄」らしく鉄道の駅名列挙を基本にしたオリジナルソング、名作「東横線」、「西武拝島線」や、歌曲を基本に、歌詞を全く違ったものにする「オー・ソレ・ミオ」、「サンタ・ル・チア」、やオリジナルの音階や歌詞を変えてストーリーを創ってしまう「ドミファの歌」、「クラリネットが壊れちゃった」など、いずれも爆笑ものなのですが、前提は華麗にピアノを弾くということがあります。
過剰すぎるほどに華麗にです。
小生は何度も聞いたことがあるのですが、何回聴いてもいいものです。
特に今回、印象に残ったのは3日に演奏した、「お正月のテーマによる作曲家別インプロビゼーション」と4日に演奏した「西武国分寺線」です。
前者は、「もーいくつ寝るとお正月・・・・・」をお客様の作曲家のリクエストによって即興演奏していくという高度な技です。
この日出たリクエストは、ショパン、チャイコフスキー、山下洋輔。
チャイコフスキーは意表をついたもので、山下洋輔はひじ打ちも登場。
面白すぎ!!
4日に演奏した「西武国分寺線」は一緒に演奏したのですが、Eのブルースを弾いてくれということでしたので、これはまだ聴いたことがない、何が出るのかなと思っていました。
事前に聞かないほうが面白そうだし。
西武国分寺線は、国分寺から東村山まで約12分ほどで結ぶ短い路線。
この車内アナウンスをブルースにして唄うのですが、所要時間をそのまま曲にしてしまうというこれまた高度な技。
つまり、国分寺駅を出た電車の車内アナウンスと曲の車内アナウンス歌詞がリアルタイムなわけです。
途中、秩父夜祭の車内案内が出てきて、車掌が興奮して「ちちぶよまつり~~~」と絶叫してしまいます。
単線なので、途中の駅で上り列車と交換待ちをしますが、この停車時間約1分はギターソロで表現しています。
携帯電話使用のご注意は、曲を作ったときは携帯電話がなかったので後で歌詞に付けたという念の入れようです。
この曲は初めて聴きかつ演奏したので、演奏中にやにやしっぱなし、時々爆笑という変な演奏スタイルになりました。
この手の演奏は、前に書いたことがある「種馬三部作」もそうなのですが、あまりに印象が強いため、この後何を演奏しても、またこの前に演奏したものも印象が薄れて、お客様はこの演奏だけ耳に残って帰ってしまう、今まで演奏してきた音楽は何だったんだということになるので、いわゆる伝家の宝刀というやつであまり抜かないほうがよいのです。
たまにやるからいいんですね。
ただ、この「たまに」という機会は最高に面白いので逃せないのです。
小生も目下裏芸は企画中で、今年の忘年会までに間に合うかなあ。
5日は、今月から海外青年協力隊でセネガルへ赴任するボサギ道場生徒でもあるK.H.さんの壮行会でした。
2年間、飛躍を期待しています。

壮行会にて
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ということで、今年もこのH.P.ブログをご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
ではでは

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