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2007年07月 アーカイブ

2007年07月07日

第一回伊原間音楽祭

皆様、こんばんは。

筆者近影
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今回は、今年の4月~5月にかけて行われた恒例の八重山・沖縄ツアー(石垣島、鳩間島、沖縄本島の演奏旅行のことです。)の中で、今年初めて開催した、石垣市伊原間地区でのコンサートについて触れてみたいと思います。
このツアー(旅行会社のそれとは全く無関係です。)は、元々、鳩間島音楽祭出演が中心となるもので、その前後に色々と仕事をくっつけようと、ここ数年、演奏の範囲が広がってきています。
石垣市伊原間地区というのは、石垣島北部、島が一番くびれた辺りの場所で、自然豊かな大らかな環境で、石垣港周辺の市街地とは趣を異にしています。
何故ここで我々(板垣武志(g)、石山和男(vo)、鈴木厚志(p))がコンサートを行うことになったかということですが、以前から知り合いであった伊原間中学校のT先生に、今年1月に小生と鈴木厚志の学校公演を企画していただき、その際に寄ったT先生のなじみのそば屋「たいらファミリー」で意気投合し、うち(「たいらファミリー」)を中心としてコンサートを企画しようと盛り上がったことがきっかけです。
沖縄のみならず、コンサートのきっかけというものは、おおよそ、この盛り上がりが大事ですね。
T先生の明石の宿舎(伊原間地区の隣の地区です。)で、地区の音楽好きの方達と飲み、演奏し、唄い、開催に向けて盛り上がったのでした。

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さて、開催5月6日当日、午前中は雨天でしたが、午後になって天気はどんどん回復していきました。
そば屋「たいらファミリー」の広い中庭には、屋根付き常設ステージがしつらえてあり、お客様の聴くスペースや踊るスペースも十分にあります。

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午前中に石垣市街地から到着してのんびりとお昼を食べている小生達一行を尻目に、どんどん準備が進んでいきます。その手際のよいことといったらありません。
聞けば、スタッフの主要メンバーは八重山高校でBEGINのメンバーや大島安克さん、新良幸人さん達と同級で、現在は石垣島の大きなコンサートの企画、運営を手がけているとのこと。
まあ彼らプロのスタッフの手際のよさは当たり前と言えば当たり前なのですが、それにも増して手際のよいのが、「たいらファミリー」のスタッフ(何と親子四代でやっています。)と公民館を中心とした地区の方々です。
あっという間に場外席まで設営してしまいます。
合宿していた野球少年団のための演奏をイントロにしてコンサートは開催されたのでした。
暮れなずんでいく空の色がとても美しかった。

石田うーさん撮影
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このコンサートを開催するにあたって、小生の希望は地元の方々の演奏とコラボレートするということでした。
T先生や、やはり以前からの知り合いで、鳩間・石垣の唄者M.H.さん(この人とのつながりも実に面白いのですが、そのうちぼちぼちと)と相談していました。
M.H.さんのソロになるのかなと思っていましたが、図らずも美崎町の老舗民謡酒場「浜辺」の主要メンバーに加え、前日鳩間島で一緒だった、やはり鳩間・石垣の唄者、Y.U.さんも加わわりました。
このメンバーは、かつて「浜辺」で歌っていたことがあるOB達で、今ではなかなか聴くことのできない豪華メンバーでした。
彼らの演奏、その佇まい、とても感動しました。

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中締めの後は、我々も胸襟を開いて、ジャズナンバーやオリジナルサンバ歌謡(これも後々説明いたしましょう。)や童謡やらどんどん佳境に突入していきました。
最後はやはりカチャーシーで閉めます。
今回、石垣市北部で演奏できたことは実に画期的なことでした。全てT先生や「たいらファミリー」、地元スタッフの皆さんのおかげです。
小生は、八重山・沖縄で地元の皆さんの音楽と共演できることを無上の幸せと感じているので、本当に楽しかった。
音楽をやってきて良かったと思えるのはいつもこの瞬間です。
手作りフェスティバルの原点を見た思いでした。
そして、来年も第二回伊原間音楽祭を実現させようと皆で誓い合ったのでした。
翌日、「たいらファミリー」のご主人の案内で、日本とは思えない牧場の風景を堪能させていただきました。ありがとうございました。
皆さんも機会がありましたら、石垣市伊原間の「たいらファミリー」をご訪問されたらいかがでしょう。
県道沿い、面白く目立つのでいやでも分かります。
ではでは

2007年07月08日

アダンオハナ・ギャラリー

皆様、こんばんは
昨日の、アダンオハナ・ギャラリーの七夕流しライブには沢山のお客様にお出でいただきありがとうございました。
天気も回復し、気持ちのよい夜でした。
昨晩は、バイオリニストの森里子さん(りこさん)にゲスト参加していただきました。

石田うーさん撮影
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クラシック出身ながら、バークレー仕込みのジャズや、最近は、ボサノバ、サンバ等、ブラジル音楽にも造詣が深い方です。
彼女はピアノの鈴木厚志氏と他のバンドで共演されている方で、その演奏スタイル、嗜好などがきっと小生と合うだろうと、彼が1年ほど前から共演の時期をねらっていたらしいです。
まずは、飲み会からと(この辺の考え方が鈴木厚志氏らしいところです。)、葛飾区立石の超ディープ酒場で平日4時半頃からの飲み会(勤め人には考えられない時間帯です。)に参加しました。半年くらい前のことですね。
立石の飲み屋街は大阪のじゃんじゃん横丁に雰囲気がとても似ています。
これで意気投合し、里子家ミュージシャン宴会などにも参加させていただき、めでたく今回、共演の運びとなったのでした。
結果は、皆気持ちよく演奏できました。お客様にも喜んでいただけたようです。
やみつきなりそうな予感です。
アダンオハナ・ギャラリーは、生音だけで演奏します。
しかもミュージシャンがお客様のもとへ出向きます。

石田うーさん撮影
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弦楽器は生音に勝るものは無いと思いますね。
ボリュームは当然小さくなりますけれど、演奏者にとっては、弾いた音と出てくる音が同じわけで、当たり前のような気もしますが、電気を通すとなかなかこうはいかないのです。
細かなニュアンスもそのまま出せるので、外音がどうなっているか気を使う必要もありません。
もちろん、会場の大きさ等、前提条件が揃わなければいけないので、逆にこういう演奏の場に居合わせた方はラッキーだと思います。
というわけで、今後、この3名での演奏も企画していこうと思っています。
乞うご期待を。
ではでは

2007年07月12日

八重山・沖縄編第2回

皆様、こんばんは
八重山・沖縄編第2回です。

筆者近影
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第一回の後日談がありました。
石垣の民謡酒場で一緒に飲んでお宅も訪問したおばあから、年末の12月29日に電話がありまして、明日子供達を訪ねるため東京へ行く、そのときに小生にどうしても渡したいものがあるから羽田にご家族で来てくださいと。
何だろうと思いましたが、遠くから来てくださるのですから、これはもう三顧の礼をもって迎えなければと思い、家族で行きました。
石垣からの直行便は、年末にもかかわらず、初夏のスタイルで降りてくる人が多いのですが、一番最後に、きちんと正装の着物で降りてきた方が件のおばあでした。
で、渡してくれた物は、あの時休みだったかまぼこ屋のかまぼこでした。
気が抜けると同時にとてもうれしかったですね。

さて、八重山の島々に旅慣れた皆さんには周知のことでしょうが、八重山の島々はそれぞれ違う表情を持っています。
たとえば、与那国島は断崖絶壁の島、波照間島は風が強くて海の色がとてもきれいな島、黒島は平らで動きやすい島、小浜島はアップダウンが激しくて体力を使うけど島内の風景がとても美しい島等々。
八重山はとても好きな小生ですが、観光はもういいと思い始めた時点で次はどうしようと考えてしまったのでした。
そして、当時、最も行きにくい島、鳩間島を訪ねてみようと思い立ったのでした。
当時は、火、木、土曜日に貨客船がそれぞれ石垣から1便あるだけでした。

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初めて鳩間島に行った頃は、島に一軒しかない商店の営業時間が午後6時~7時までの1時間だけでした。その1時間が島内のイベントのような時間だったのが印象的でした。
例によって何も分からずに、他の島々の時と同じように、飲んだり、島人の唄を聴いたり、ゆんたくしたりしてゆっくりした時間を過ごしていました。
そしてこの年はこれで終わってしまいました。
ただ、竹富島などと比べると、観光客のための配慮は一切ないなあと思いました。その分、八重山の原風景が残っていて、八重山の生活の匂いの中に身を置けるのかなあとは感じました。
翌年は念入りに鳩間島を探求しようかと興味がわいてきました。

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翌年、ガイドブックでも知られているMという民宿に泊まっていました。
当時改修中で、屋根から電気工事屋さんらしいサングラスの強面のおじさんにジロリと睨まれたりします。
ここは、食事をする場所が寝る場所と異なり、海辺にあります。
そこは、宿泊客のみならず、島人達のゆんたくの場所としても使われています。

nino氏撮影
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ある日、夕食が終わった後、居合わせた島人達の酒盛りに偶然加えていただきました。
改修工事の棟梁であるM.H.さん(伊原間編に登場してきますね。)や当時、鳩間小中校の校長先生だったT先生(やはり伊原間編に登場してきますね。)、現在、公民館副館長のK.T.さんも同席していました。
音楽の話になったんでしょうね。ギターの話題になって、酔ったはずみでしょう、僕もギターをライブで弾いていますと言ってしまいました。
それまでわいわいやっていた全員が、一瞬沈黙してこちらを注視しています。まずかったかなぁと思ったのが後の祭り。
一斉に是非聴きたいと皆が言い出しました。
でも楽器は持っていないしなぁ。
その時T先生が手を叩いて、「確か学校にギターがあったはずだ。今から持って来るからちょっと待っていてくれ。」と言って、真っ暗な中を自転車で駆け出して行きました。
しばらくして、T先生が持って来てくれたのは、確かにナイロン弦が張ってあるクラシックギターでした。ただ、ネックの先頭の弦を支える部分は、割り箸を削ったもの、弦は茶色くなっているし、しかもギターケースには「廃棄」というラベルまで貼ってあります。
ままよ。ギターはギターだから何とかなるだろうと強引にサンバやボサノバを弾きまくったのでした。
それまで、うちなんちゅーの前で自分の音楽を表現することは敷居が高いとおそれていたにも拘わらず、酔いもあったんでしょう、そんなことも忘れてがんがん行ってしまいました。
一瞬の沈黙のうちに、大うけ!!
もっとやれ、もっとやれになってしまいました。
そしてこの席で、T先生が、「この音楽を学校の子供達にも聴かしてやりたいねえ。明日、特別授業の枠を設けるからやってくれないか。」と。
さすが校長。
とても美しい月の、旧暦八月十三夜の夜でした。
翌日、正午前、音楽の先生とも相談した結果、室内より半野外のパーゴラがいいだろうということで、生徒さんや先生達を前にしてミニ・ギターコンサートを開催しましたと思ったら、島の音楽好きの人達や観光客の人達(普段は観光客の人達は学校に入れないんです。)も観客に加わって、どうしよう。しかもギターは「廃棄」ギターだし。
結局、開き直ってギターの話やブラジル音楽の話を交えながら約30分のコンサートを終えたのでした。
民宿の屋根から小生を睨みつけていた強面のサングラス男もいました。島の唄者で有名なI.K..さんもいましたかね。

nino氏撮影
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何とか演奏を終え、学校でお茶をいただいて宿へ帰る途中、島でただ一つの商店から、大音量でジョアン・ジルベルトの音楽が、桟橋まで届く勢いで聴こえてきます。いいのかなあ。
そして商店の庭に置いてあるステレオの横では、小生を睨みつけていた強面のサングラス男が笑っています。
実は、彼は商店の主人で海人、今ではとても親しい友人になったK.U.さんでした。
その夜は彼の商店の庭で、「廃棄」ギターと唄やクラリネットやキーボードや三線のセッションで遅くまで盛り上がりました。

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そして、来年の鳩間島音楽祭に参加しろと言われたのが、始まりです。
このことをきっかけとして、自分の音楽をそのまま表現することによって島人達との理解の端緒が開けるのではないかと思い始めました。
そうすると、今までの沖縄・八重山に対する感情とは全く異なる地平が開けてきます。

nino氏撮影
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島人達との付き合いが始まりました。
第3回につづくということで。
ではでは

2007年07月20日

ボサギ道場納涼会

皆様、こんばんは

梅雨の盛り
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先日、恒例ボサギ道場納涼会を拙宅にて開催いたしました。
ボサギ道場とは、小生が講師となって月一回開講しているボサノバギター教室であります。
概ね、港区内の公共施設、殆どは田町の区民センターで行われます。
毎回一曲を目標に、既に4~5年程続いています。
一時期は受講者が減り、風前の灯でしたが、最近は毎回7~8人ほどと安定しております。
1年で12曲、これを4年続ければ48曲になる計算で、立派にライブをできる筈ですが、そうはいかないのが人間わざ。
最近は、不定期に開催される鈴木厚志氏監修の「うたごころの会」のおかげもあって、徐々に弾き語りでステージデビューする方も出てきております。
そんなゆるい教室は、開講時間より飲み会の時間の方が長いと噂されるごとく、宴会好きが集まっています。
そして毎年この時期に納涼会と称して、拙宅で持ち寄り宴会を開催します。
天気がよければ、バルコニーで家庭菜園の野菜をもぎ取って食べるという趣向なのですが、今年は生憎梅雨真っ最中でしかも台風。
部屋宴会となりました。
でも、今年はピアノがあってピアニストもいるし、弾き語りできる人達も大勢いるし、プライベートライブセッションの趣です。
飲んだり、食べたり、横になったり、うつらうつらしたり、好きな聴き方ができるのはとても気持ちが良いものです。

久々の夫婦共演
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広いとは言えない拙宅ですが、約20名ほどで楽しみました。
色々と持ち寄ってくれて、楽しい時間を演出してくれた皆さん、ありがとうございました。
来年は晴れるといいなあ。
そんなことで、それぞれ持ち寄ってくれた自慢の銘酒の残りを飲むのに忙しい、目下俄か宴会長者の小生であります。
今のうちなら遊びに来てくれれば色々飲めます。
ボサギ道場は、随時参加可、初心者歓迎です。
このHPからメールしていただければ、ご案内を差し上げますので、興味のある方はどうぞいらしてください。
ではでは

2007年07月26日

いい場所みつけた

皆様、こんにちは

ようやく夏が来たかしらん
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先日、幡ヶ谷在住のM.K.さんご夫妻に紹介されて、幡ヶ谷駅下車3分の「sem nome」というバーへ行ってきました。
ここは実は弾き語り系楽器練習場BARということになっていて、PA完備の立派なステージがあります。
客席もゆったりしています。
20名ほどのキャパでしょうか。
ライブハウス仕様のレンタルスペースにBARが付いていてマスターが一人いると言うと分かりやすいでしょうか。
食べ物はありませんし、おまけに禁煙です。ただ、携帯用灰皿がいっぱい用意されていて、喫煙者は店の外へ出てヤンキー座りをして喫煙するということになります。
大多数を占める非喫煙者にはありがたいお店ですね。
色々なことに利用できそうです。場所も便利だし。
で、特筆に価するのは、マスターのMさんの趣味で生ギターが何本もお店に置いてあり、これを弾くことも可能だということです。
ブラジル音楽が好きだそうで、Joao Gilbertoも弾いている、今話題のDi Giorgioのギターが数丁、1972年のホセ・ラミレス(これは相当な値段ではないかな)も無造作に立てかけてあります。
小生も自分のラミレスと違ったラミレスの音色を楽しんできました。
ついでに、当店始まって以来のパワフルなボーカルだとのお褒め(?)の言葉もいただきました。
平日夜しか営業していないのですが、これらのギターに触れてみたいという人は行かれてはいかがでしょう。
場所等詳細はこちらです。
http://www.rak2.jp/town/user/chacha3313/
電気ピアノや打楽器も色々と取り揃えてありますし、ビリンバウもあります。
お酒にはあまりこだわっていないようなのですが、偶然置いてあった熊本産の芋焼酎の古酒は抜群に美味しかったです。
通常は日曜は営業していないのですが、特別に9月2日の日曜日、夕方5時から小生のソロライブ(サンセットライブですね)を開催することになりました。
マイクで拾いますが、アコースティックライブです。
音はとてもよいと思います。
禁煙ですから、この点も好まれる方いらっしゃるのではないでしょうか。
皆様、是非お時間を空けておいてくださいね。

海へ行きたいな
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