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2010年08月 アーカイブ

2010年08月03日

蔵谷根千ライブ

皆様 こんばんわ。

大変暑い日が続いています。
東京の夏、江戸の夏、花火だけではありません。

7月30日、谷根千(谷中+根津+千駄木)の略でいいのでしょうか、谷根千の震災前から(関東大震災ですね。)建つ蔵で、紙芝居とDUAS INTENCOESのコラボレーションライブを開催しました。
築100年以上は経っていると思われる蔵。
関東大震災、太平洋戦争をくぐりぬけて来た貴重な建物です。
都内のこの地区で原型のまま保存されているのは極めて珍しいと思います。

住宅街の中にぽつんと建っています。

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谷根千から日暮里駅に至るとても素敵な谷中銀座
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現在は、映画フィルム保存施設として地区のNPOによって運営されています。

そもそもこのような催しをやろうと思い立ったのは、毎年恒例の「豚丸」(このブログに詳細が記載されています。)で、今年初めて紙芝居と演奏をコラボして大受け。
演者と演奏者お互いにとても気持ちよかったのがきっかけで、どこかでライブをやりたいねと話したのが始まりでした。
当初、お店などを考えたのでしたが、紙芝居演者の地元の谷根千に面白い蔵があると、ライブもできそうだということで下見に行ったのですが、一見してこれだと思いました。

外観も素晴らしいのですが、内部は四方古い木材の内装、木の楽器には向きます。P.A.一切入れずにここで鳴らしてみたい。
雰囲気も素晴らしい。
そんなに広くはありません。
ぎりぎり35名くらいのキャパ。
それも座布団を敷いたり、階段に若干名座ったり。

蔵の内部
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エアコンは家庭用のものが1台。
しかし、この雰囲気が良い。
昭和の雰囲気です。
扇風機や、氷柱、団扇に蚊取り線香、冷たい飲物に駄菓子を振舞って、この地域のこの建物にこのパフォーマンス、この音楽で蔵のイベントを皆で演出してみました。

懐かしい雰囲気
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夏のこの暑さがいいのです。
氷を団扇で扇いで涼を取って、蚊は蚊取り線香で逃げていただきましょう。

お客様とスタッフのおかげで、とても素晴らしいイベントになりました。

ばみこ女史作成の素敵なご案内
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司会者のスタッフ母上、着物姿が粋です。
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DUAS INTENCOES
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紙芝居三人娘・着物姿できめています。
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客席・暑そうですが・・・・
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大団円
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古い蔵に抱かれて、お金では計れない何か大切なものを共有できたような気がします。
地域が大事に保存してきた文化と融合できればという想いです。

大変好評で、次回は、初冬の頃、火鉢を囲んでどてらを羽織りながらの演目をやってみたいですね、とは筆者の勝手な希望ですが、次回を望む声を大変多くお聞きしました。
ありがとうございます。
是非実現させたいと思っています。
これだと振る舞いは当然甘酒ですかね。
いや、やっぱり熱いワンカップか。

打ち上げに続き、翌日は毎年恒例の拙宅での納涼会。

おまけの納涼会
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通しでご参加の方々、お疲れ様でした。
ではでは

2010年08月20日

小湊鉄道小旅行と夏休みBBQ

皆様、こんばんは。

猛暑日が続いております。
ここのところ少しは暑さも和らいできたような気がしますが、まだまだ残暑は厳しそうです。
ご自愛ください。

さて、そんなお盆の真っ最中、かねてから機会があれば実行したいと考えていた房総半島の内側から中の方ヘ走っていく小湊鉄道の小旅行を挙行しました。

千葉県市原市の五井という駅から終点上総中野(大多喜町)という駅に至る約39kmの鉄道です。

なぜ、気になっていたかというと、昨年、大多喜町のハーブガーデンという場所で仕事をした際、現地までは車で行ったのですが、道すがら田んぼの真ん中を走っているとても素敵な線路の情景がしばらく道路沿いに続きました。
非電化なので線路が唐突に現れる感じで、雑草なんかも生えていてとてもいい感じ。

走っている列車もおそらく国鉄(JRではないと思うのですが)払い下げ車輛と思われる古色蒼然とした気動車。

非電化路線というのは関東のJRにもわりとあって、例えば、八高線の一部、小海線(今は路線名が違うらしい。)とか・・・、ただ走っている気動車は殆ど新しくきれいな車輛です。全国的にもそのようですね。もちろん利用者にとってはその方がよいのですが、プチテツ車輛系の小生は往年のベージュと赤のツートンカラーの気動車にこだわりがあります。

在りし日の米坂線、只見線、小海線、羽越本線、磐越西線、八高線、花輪線等々。

で、小湊鉄道は私鉄ですが、いまだにキハ200系という件の車輛を大事に走らせているのです。
しかもあの線路の佇まいの中を。
これは乗らずにはいられない。

たまたま、知り合いの写真家・野外料理研究家のOさんがその沿線に移り住んできたということで、小湊鉄道乗車、Oさん御宅訪問小旅行と相成りました。

この猛烈な暑さの中、家人と娘は、小湊鉄道の終点まで乗ってまた引き返してくるという愚行はパス。Oさん宅最寄り駅の上総牛久という駅で待ち合わせることに。
更に、谷中紙芝居演者のB女史、Tちゃんも参加。
となると、家族が同一目的地なのに鉄道をフルに使うというのは経済的ではないので、小生のみ上総牛久駅付近の光風台という駅まで車で行き、駅に車を置いて(1日置いても200円です。)小湊鉄道に終点まで乗って引き返す目的を果たした後に、車で拾うという方法を取りました。

光風台駅までは家から一時間半ほどで到着、弁当を買って駅でお昼。
列車を待っているのは鉄道ファン風の人、一人。

往復でも料金はそのまま払うことになるので、1日フリー乗車券1700円を購入。
一日に4本しかない終点まで行く列車に乗り込みます。

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光風台駅から南側を臨む。ここは有人駅です。
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光風台駅に入線するキハ207
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上総牛久駅までは、一時間に1本ほどで運行しています。
当然単線。

キハ207
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行先表示、これは一日4本です。
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キハ200系の車内はロングシートで、冷房はあるのですが、ドアの上、側面に取り付けられている旧型のもので(当然ですね。)あまり利きがよくはありませんが、扇風機が回っています。
ただ、効き過ぎて痛いような今の電車の冷房に比べるとずっと優しい印象を受けます。
昔は、冷房車なんかなかったんですから、このくらいの利きでもとても涼しいと感じられたのでしょうね。

キハ207の車内後方、ゆらゆら揺れる吊革が懐かしい。
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キハ207の車内前方
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駅は始発駅の五井駅を含めて18駅、そのうち有人駅は4駅。要はほとんどが無人駅です。
この佇まいがまたなんともいえなくよい。

どこかの無人駅
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上総牛久駅を過ぎると、段々と街並みが遠くなり、人家もまばら。
低い山と田んぼの、緑のとても濃い景色が続きます。
時々無人駅に、変わった姿の案山子が林立しているのも面白い。
左右に生い茂った草を掻き分けるようにして進んで行きます。
実際、線路上の雑草も結構茂っていて揺れもかなりのもの。
庭だか、駅だか、道路だか分からないような駅もあります。
この感じは昨年仕事で通ったJR飯田線と似ているものがあります。
が、こちらの列車の速度はJRよりかなり遅い。

終点の一つ手前、養老渓谷駅から次の終着駅、上総中野駅までは一日4本しか列車がありません。
さすがにそれだけしか列車が走っていないせいか分かりませんが、養老渓谷駅から先は森林鉄道のような趣を呈してきます。揺れも横揺れだけでなく、車に乗っているような前後への揺れも感じられます。
この区間の景色はとても素晴らしい。
で、終点上総中野駅着。

上総中野駅
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乗客はお盆期間中ということもあってでしょうか、意外に多いというよりは、写真を取っている人達が大変多い。
途中の駅や沿線にもそのようなマニアっぽい方々が多数いらっしゃいます。
首都圏でこのようなロケーションはここしかない路線なので、テレビや映画のロケに多く使われている人気路線ならではの光景です。
しかしこの路線は観光路線ではなくあくまでも生活路線です。

上総中野駅の写真など撮っているうちに、着いた列車は4分後に折り返します。
誰かの「発車するぞー。」という声にあわてて戻ります(鉄道関係者ではなかったな。)。
これを逃したら次は一体何時間後に出るか分かりません。

貴重な路線、小湊鉄道の小旅行を満喫いたしました。

光風台駅から去り行くキハ207
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上総牛久駅でOさんやうちの家族、B女史、Tちゃんと合流。
次の目的、Oさん宅でのBBQの準備をします。

野外料理研究家のOさんの指示に従って、野菜を含め食材は一切切らないで炭にくべていきます。

Oさんの指示
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自宅内のBBQ場
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BBQ前の談笑
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Oさんの愛犬 こなつ
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野菜は丸ごとアルミホイールにくるんで、肉、魚類は網や鉄板上です。

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これが驚くほどに美味しい。
別に特別な材料を使っているわけではないのですが、素材の味が生きています。
もともと高級食材やらブランド野菜やらグルメなんたらかんたらのマスコミ的拝金主義的いんちき料理が大嫌いな小生としては、我が意を得たりの料理法。
炭の力が大きいのでしょうね。
そもそも野菜を食するのには、旬の物に調味料を何も加えないのが一番美味しい筈です。
このことは、小生も千葉県に移ってきてから学んだことですが、さすが野外料理研究家!!!!!
おそれ入りました。
最高に美味なBBQを堪能しました。

翌日は、相変わらずの猛暑日。
娘の希望は、滝で泳ぎたい。
調べてみると、養老渓谷の粟又の滝というのが有名。
そう言えば、昨日養老渓谷駅で「粟又の滝」行きのバス案内を見かけたような気もします。
小湊鉄道というのは、千葉県内ではバス路線を相当に多く持っています。
たぶん観光スポットで、日曜日だし混んでいるのではないかなと思いましたが、ここまで来たのだからと、昨日は小湊鉄道で行った上総中野方向へ車で向かいました。
何年か前にシマ部の連中と行ったこじんまりした滝は覚えているのですが場所が分からない。
あそこは素朴で水もきれいで良かったな。

案の定「粟又の滝」は観光スポット。
滝に浸かることもできるし、やろうと思えば泳ぐことも出来るのですが、人は多いし、水は冷たくて気持ちは良いのですが、多少濁っていて金魚鉢の匂いがするし、ま、適当に涼んでというところ。

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滝、川、泳ぐといえば、屋久島の永田は最高でした。
贅沢な想い出ですけれど。
そうはしつつも、非日常的な気分を楽しんで、帰路へ。
途中、昨日BBQの材料を買った市原市内の激安スーパーへ寄って来週の我が家の食材を買い込むことも忘れませんでした。

久し振りの夏休み家族小旅行、とても楽しかった。

お世話になったOさん、ありがとうございました。
そして、小湊鉄道 http://www.kominato.co.jp/ は是非あの佇まいを末永く保存していただきたいものです。
本当に貴重なものです。
興味のある方は一度経験してみるといかがでしょう。

ではでは

2010年08月31日

第30回浅草サンバカーニバル・・・おめでとうエスコーラ・ヂ・サンバ・サウーヂ

皆様 こんばんわ。

夏の終わり、とは言えまだまだ猛暑は続いています。
8月の最終土曜日は、浅草サンバカーニバル。
このブログでも毎年紹介していると思います。

今年は、何故か写真がありません。ご容赦を。

小生が所属しているエスコーラ・ヂ・サンバ・サウーヂ。
結論から先に言えば、初優勝でした。
おめでとうございます。
小生も裏方として参加させていただきました。

小生は、1988年から参加しています。
優勝に近い時期もあったのですが、ほんの手前で逃げて行き、悔しい思いをしたこともありました。

ただ、今は現役を退き、裏方としてお手伝いしているだけですので、逆に冷静な感覚で眺めることが出来ます。

控え室で第一報を聞いた印象は、「信じられない。一位の上に最優秀賞でもあるんじゃあないの。」という感じ。
古くからいる人は多かれ少なかれこんな思いが頭をかすめたのではないでしょうか。

Carnavalのヂスフィーレ(パレード)というのは、音楽だけでは成り立ちません。
一般的にはきらびやかな衣装と賑やかで楽しげな雰囲気が注目されますが、実は、定点を動かないお客さんに対して、演者が動いて一つのテーマを見せて聴かせるという、いわばミュージカルのようなものです。
それは、小道具、大道具、演者の色々な役割、表現する衣装、踊り、音楽等々が一つのテーマを表現するために準備されます。
しかし更に大事なことは、それらがミュージカルやオペラではなく、元々、貧しい人達が1年に1回だけ与えられたハレの姿を演じることを許されるCarnavalの伝統、心に基づいているということではないかと個人的には思います。

単に、賑やかで派手で楽しいということだけではありません。
造り上げ、演じ、終われば戻ってこない・・・・saudadeの想い

これを造り上げるのはとても大変なことです。

まず、テーマを決めて、曲を作る。
それにしたがって、表現の方法、手段等を決めていき、道具、踊り、演奏その他諸々を具体化し、組織作り、ハードの制作、練習、現場の段取り、撤収まで、ハードからソフトまでイベントの全てを造り上げなければなりません。

当然、組織でなければできません。

小生が参加した頃のエスコーラ・ヂ・サンバ・サウーヂ(以下サウーヂと記載。)はまだ中規模のチーム、浅草当日、人数を掻き集めても100名はいってなかったと思います。

小生がサウーヂに参加したのは、ブラジル音楽に対する理解を深めたいという気持からでした。

その頃は、サウーヂという組織自体で何かするというのではなく、サウーヂ自体、ブラジル音楽と酒をこよなく愛する者たちの集まりだったので、お互いの知識を集め合ってそれを酒で盛り上げて音楽を楽しんでいくという中で、ブラジル音楽の楽しさやその深みを醸造していきました。
そこからパゴーヂが始まりバンドが生まれ段々と規模が大きくなっていきました。

結成当初から浅草にはエントリーしているとは思いますが、コンペに出るならば勝ちたいと思うのは人間の常。浅草の優勝を狙っていくようになります。

浅草サンバカーニバルというのは、全て持ち出しですが、やはり日本で一番大規模で本格的なものという権威もあったのでしょう。

この頂点を目指してから色々な葛藤が生まれるようになります。

簡単に優勝することは出来ないので、ああでもないこうでもない、規模が大きくなって組織立ってくると、いわゆる会社のようなしがらみも出てくるし、人間関係も・・・。
そんなこんなを嫌って去って行った人達も多数いました。

とても幸せな時間を過ごさせてくれた仲間達との永遠の別れもありました。

低迷した時期は(この時期が半端ではないのです。)、もう浅草の優勝を目指すのはやめよう、のみならずエントリーすることすら止めようというような議論もしたことがありました。
サウーヂらしさを失ってまで浅草で勝ちたくないとか・・・・・・・。
個人的には、これは今でも正しいと思っていますが。

でも、何とか乗り越えて、世代も変わって今年、25年目にして優勝。
感無量とでも言いましょうか。

昔のように馬鹿騒ぎして喜ぶ気分でもないので、こんな風に昔からのことを思い出しながら感慨に浸っています。

小生としては、サウーヂの伝統というべきもの、ブラジル音楽と酒をこよなく愛する者たちの集まりということかな、これからも大事にしていってほしいと思います。

サウーヂはもはや、組織としてでなければ動けないところまできましたが、本質はあくまでもブラジル音楽と酒をこよなく愛する者たちの緩い集まりでいてほしい(もちろん下戸でも大いに楽しめますが。)。
去る者は追わず来る者は拒まず。

昔、行き詰っていた頃こんな議論をしたこともありました。

「色々と問題は山積しているけれど、とにかく一度浅草で優勝するところまで行ってみよう。それからまた考えようじゃあないか。」

あれから十数年、ようやくここまで来ましたね。

目標を成し遂げたサウーヂの面々は本当に立派でした。
ご苦労様でした。

ではでは

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