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2016年07月 アーカイブ

2016年07月04日

2016モロッコ・スペイン・ポルトガルの旅 第15章 3/7 ポルトからリスボン

第15章 3/7 ポルトからリスボン
     
今日はリスボンに戻る。
そして明日は帰国の途に就く予定だ。

このAlmadaという宿もとても快適に過ごせた。
ちょっと沖縄のおばあ的なおばさんに挨拶して宿を後にする。
カード決済はできずに現金だけというのも何となくうなずける雰囲気だった。

とても美しいサンベント駅から国鉄に乗ってカンパーニャ駅へ行く手もあるが、メトロカード(アンダンテ)があるのでメトロ・トリンダーデ駅からカンパーニャ駅へ。
早く着いたが、予定より早いI.C.があった。
ポルト・リスボン間の列車は結構頻繁にある。
今日はオリエンテ駅では降りずに、終点のアルファマ地区にあるサンタアポローニャ駅まで行く。
何回か来ているので勝手は分かる。
朝食にパンを食べたきりで昼もとうに過ぎているので、駅構内の食堂で遅い昼食。
駅構内と言っても、そもそも改札がないので外からも出入りは自由だ。
さすがにここは安い。

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今日はメトロ・グリーンラインのIntendente駅からすぐのホテルに投宿。
ホテルに着くと15時頃になってしまうが、今日はまだこれから動くし、明日も空港まではメトロだから、24時間乗り放題のチャージをする。
これはバスや市電、ケーブルカー等何でも乗れるからとても得なのだ。

ホテルはメトロ駅から意外なほど近い。
この旅の中で最も分かりやすい宿だ。
大通りに面した変哲もないビジネスホテル。
今まで個性的な宿ばかりに泊まってきたので、日本の普通のビジネスホテルのような宿はちょっと拍子抜け。

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何だか、隣だか下だか若者たちが大騒ぎをしているようでうるさい。
これが夜まで続いたら大変だなあと少し気になるが、どうせこれから外出してしまうのだ。
今晩もう一回ファドハウスに行くか迷っているけれど、まず行きたいところがあるので、行ってから
決めることにする。

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前回行けなかったサンジョルジュ城に行ってみたい。
アルファマ地区から北西の方角へどんどん登って行けば着くはずなのだ。
再びアルファマ地区へ歩いて、ファドハウスなんかも物色しながら坂を登って行く。
そして突如目の前に現れたのが、カテドラル-大聖堂-。
歴史的大建築物だ。
中も見学できる。

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適当に歩いていると、思いもかけずにこんな素晴らしいものに遭遇できるというのもとても楽しい。
ここも見れて良かった。

城はとにかく坂の上の方にある筈だからどんどん登って行く。
人の流れも登って行くようだ。

28番の市電が現れた。
このあたりまで走っているのだ。
数日前は西の方へ乗っていったので、こちらの方角には乗ってこなかったが、ここいら辺を走る景色も相当に趣がある。

更に登って行くとようやく城の入り口に着いた。
ちょっと高めの入場料を払って入城する。

ここからのリスボンの街の眺めが素晴らしい。
陽が沈むころがさらに美しいということだ。
確かに西の方角に眺望が広がっているから夕陽は最高だろう。
どこかで見た景色だと思ったら、西に眺望が開けていて夕陽が美しい自宅と何となく景色が似ている。

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11世紀半ばに建築されたと案内には記されている。
とても広い城で相当に美しく保存されている。
城の主は時代によって変わっていったのだが、もう1000年近くこの場所からリスボンの街を見下ろしてきたわけだ。
敵が容易に登ってこれないように城までたどり着く坂道も細くなっていたり、銃眼や砲門等の軍事的な意味合いを持つ施設も多数ある。
現在は美しい施設として観光客や市民に親しまれる場所と愛されているようだ。
施設自体が素晴らしいところだが、公園やカフェレストラン、発掘物の展示等他にも見所は多数ある。
ここはゆっくりと時間をかけたい場所だ。

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みゃーみゃー鳴いていた孔雀
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夕陽の時間帯になってきたが、生憎西の空には雲が多く美しい夕陽は見れなかった。
でも、日が沈んでからのリスボンの街の夜景はとても美しかった。
城のライトアップもきれいだった。
夜景を楽しんでもらうためだろう、21時までオープンしている。

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テージョ川の向こう側にリオのそれを模したキリスト像(Cristo Rei)が見える。
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1時間くらいはこの景色を楽しんでいたような気がする。
旅の想い出が色々と頭をよぎって、旅の終わりにこの景色を見ることができて良かったとちょっとセンチな気分になる。
ここに来れて良かった。

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夜景を堪能して城を跡にする。
28番の市電がやって来る。
オレンジ色の街灯が照らす静かな古い街をゆっくり走っている様は本当に趣がある。
東京も昔はいたるところを都電が走っていた。
僕はその時代を知っているので懐かしい風景が思い出される。
旧市街地には市電が街にふさわしい乗り物として生き残って、新市街地にはメトロが整備されている。
とてもバランスが取れた考え方だと思う。
街並みにしても建築物にしても、歴史をとても大事に考えていると思えた。

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線路沿いに歩いていると、アルファマ地区への指示板があったのでそちらの方へ坂を下って行くと、驚くほど簡単にアルファマ地区へ出た。
ファドのショーが始まる時間にはちょっと早い。
長い移動と歩き回って少々疲れた感じもあったので今日は帰って一杯飲んで休むことにして、夜の市街地の様子を楽しみながらコメルシオ広場方向へ歩いた。

コメルシオ広場から北の方向は通りも広く店も多くて、人出も多い。
メトロのロッシオ駅があったのでそこからメトロで帰った。

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夕食は、ホテルの真向いのかなり大きなレストランに入ってみる。
店員さんが貫禄のある人達ばかりに拘わらず、動きがきびきびしている。
何だか人気のあるステーキハウスらしい、客がどんどん入ってくる。
タラの料理を注文した。
タラの切り身とポテトとかを卵でつないで円形に整えてある料理だ。
これは今までに見たことがないものだ。
味も良い。

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ホテルが近くてとても楽だ。
部屋に戻ると昼間の喧騒は消えていた。

明日はいよいよ帰国の途に就く。

2016年07月15日

2016モロッコ・スペイン・ポルトガルの旅 最終章 3/8~3/9 帰国

最終章 3/8~3/9 帰国
     
今日はいよいよ帰国の日だ。
長いようで短く感じるのはいつものこと。
13:35発のエミレーツなのでとても楽だ。
とは言っても、何だかんだあるだろうから11時頃には空港に着いていたい。

軽い朝食を済ませてから、ポルトガルでまだ買っていないシャツを探しに行く。

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出発時間も迫ってきているので、遠出はせずに近所を廻ってみる。
数軒回って適当なものが見つからずあきらめかけていたが、幸いにして最後の店で見つかった。
拍子抜けするような安売りっぽい店の奥に穴場はある。

リスボン空港は、メトロを一回乗り換えてレッドラインに空港駅がある。
30分ほどで到着する。

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大きい空港だが、内部が中々分りにくい。
出国審査までなかなかたどり着かない。
行き着くまでにこれでもかという感じでショップがある。
ヨーロッパに入ってから毎晩飲み続けた安赤ワインを購入。
空港の免税店は高めの印象があるが、それでも5€と安い。
やはりワインは安いのだ。

ドゥバイ行きのエミレーツはわりと空いていて、昼間のフライトなのでスペイン上空の景色を楽しむことができた。

ドゥバイ空港には午前1時過ぎ到着。

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ターミナルまでバス移動だが、これが長い長い。
30分近く乗っていたような気がする。
乗り継ぎ便は午前3時前に出発予定で、2時間ほどあるわけだがバス移動にこれだけかかると余裕はあまりない。

そもそもドゥバイ空港は、何か買おうと思ってもやたら値段が高い。
それに、ゲート付近に移動すると出発時間までまだ1時間くらいあるのに既に搭乗手続きが始まっている。
またバス移動に時間がかかるのだ。

成田行きは結構込み合っている。
これから10時間近くカーテンを閉め切ったまま昼だか夜だか分らない窮屈な空間で過ごさなければなない。

007の映画を観ていると、明らかにモロッコの風景と思われる場面が出てきた。
砂漠の真ん中を長い編成の客車列車が走っているのだ。

確かにモロッコでは映画でしか見ることのできない風景の連続だった。
ハプニングもあった。

もし、ハシラビト村で予定通りのバスに乗れたら、フェズの街で朝の5時から10時過ぎのシェフシャウエン行きのバスまで待たなければいけなかった筈だ。
実際、真っ暗になったフェズの街に降り立ってみて、ここで荷物を抱えて宿なしで5時間余り過ごすというのは、初めての街だけに無理があったかもしれない。
結局、乗ったバスがリッサニに戻ってきたおかげで、翌朝の代替バスからアトラス山脈の大パノラマを見ることができた。
予定通りだと夜行バスのためこの大パノラマは見ることができなかったのだ。

シェフシャウエン行きのバスは逃してしまい、タクシーに少々費用はかかったが、あの時ドライバーが宿に連絡を取ってくれなかったら、冷たい雨の中、真夜中の迷路の街で宿にたどり着くことは絶対に不可能だった。
明るくなるまで宿なしはあまりに危険だ。

機内で入出国カードを何枚かもらっておいたおかげで、モロッコ出国もすんなりといった。
リスボンではスリにあったものの、それ以降は再び注意を喚起することができた。
物事を肯定的にとらえてしまえばハプニングもそんなに悪くない。
これがインシャラーということか。
いや、結果としてうまくいったからそう言えるのだ。
一人の海外旅行は、やはり細心の注意と入念な準備をしておくことが肝心だ。

今回の旅で一番印象に残ったのは、やはりモロッコの風景と空気と人だった。
今までに見たことない自然のダイナミックな変化には目を見張るばかりだったし、イスラムの人達の生活も垣間見ることができた。
あの空気の中でのイスラムは何となく理解できる。
そして現在問題になっているI.S.はイスラムとは異なるものだということも分った。

かなり警戒して入ったモロッコの人達は親切で優しい人達が多かった。
旅の前と後でモロッコに対する印象は大きく変わった。
行ってみないと分らないものだ。
もっと知りたいことも多くなった。
ヨーロッパでは歴史的建築物に目を奪われ、そしてそれらを大切に保全し、現代と調和させようとしている姿勢に共感した。

当初は春の小旅行をイメージしていたが、陸路の移動距離がかなりあったので、結果的には小旅行ではなくなった感がある。

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成田空港には17時半頃到着。
日は暮れて冷たい雨が降っている。
帰宅してシャワーを浴びてリスボンで買ってきた安ワインを飲んで夜半過ぎには寝てしまう。
目が覚めて時計を見たら、5時過ぎ。
何だか早起きしてしまったなあと様子をよく見ると、翌日の夕方5時だった。
機内では殆ど眠れなかったとはいえ、17時間も寝てしまったのだ。
二日分の睡眠で帳尻は合う。
仕事を入れておかなくてよかった。

ということで、現実に戻ってきました。

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