ブラジル旅行記5(3月26日~3月27日(Salvador、バイーア州))
・3月26日
今日はSalvadorへ移動の日。
6時のベロ行きのバスに乗りたいので5時起き。外は真っ暗。
昨日試したrodoviariaへのよくわからない急坂道を行けるのか、宿のお姉さんに相談すると「無理、無理、ぜーったい無理。タクシーを呼んであげるから。」ということでタクシー。またミナスのゆったりした山の景色を2時間バスに揺られてベロ・オリゾンチ着。このバスは通勤バスにもなっているようだ。連絡よくバスが出て10時前にコンフィン空港着。
TAM航空のチェックインが機械式になっていてブラジル人たちが結構困っている。こっちにとってはむしろ楽。
Salvadorまで約2時間のフライト
とても美しい海岸線が見えてきた。
涼しいオーロプレットからやって来るとかなり暑く感じる。
ここサルバドール空港もセントロからは結構離れている。
初めての訪問地は安全を買う気持ちで空港タクシーを利用する。
それにしてもホテルの近くまでR$107は高い。
どこでもそうだったがカウンターでお金を払ってしまうのでボラれることがない、目的地まで確実に行ってくれる等の安全確実性の担保なんだと思った。リスクがなくはない面を棚上げすれば流しの方が安い。
さて、相変わらずぶっ跳ばすタクシーが到着したのは賑やかな広場の一角。ここから車は入れないから歩いて行ってくれと。
降りたとたんに群がる物売りやガイドやら振り切って多分そうだろうと思われる方向へ石畳の坂を降りていくと左手に質素な入口のHotel Pelourinhoがあった。
入口は質素だが中はやたらに広い。1階はエントランスと商店が何軒かある。外から見ただけでは全体像がつかめないホテルだ。
部屋は2階。広くて天井が高い。3人はいけると思われるキングサイズのベッドに天井扇、ないと思われたエアコンらしきものもある。
そして何よりも素晴らしいのは部屋からの見晴らし。
トドス・オス・サントス湾が正面に見える。
ただしこの窓を持ち上げるのは大変。多分20kgくらいはある。これを毎朝毎晩開け閉めするわけだ。
暑くて乾いていて風通しもいいから、これは洗濯物がよく乾きそうだと、さっそく紐で即席物干しを作ってしまう。
冷蔵庫もあるし、クローゼット、シャワー、トイレもOK.、ここでこれから一週間過ごすのでこれは楽しそうだという気になる。
問題があるとすれば、wifiが使えないこと、電話が外線に通じないことの二点。
wifiに関しては今までその便利さを享受しているので何とかしなければという気になる。ブラジル国内外の通信手段はi-padを使っているのでwifiが使えないと問題だ。
電話はSalvador在住の日本人に連絡が取れればいいなくらいのものだから、まあぼちぼちという気分。
Rioでもそうだったが、公衆電話は9割がた故障しているのだ。
そして、バンド仲間のカズーの旧知の友人であるイザイアスさんを探す。
多分このホテルの1階に土産物屋さんを出している人だという探すとも言えないハードルの低さ。案の定さっきBoa tarde!!と挨拶を交わした人でした。
イザイアスさん
早速Amigoになった。
色々な思い出の写真を見せてくれる。人の良さそうなおじさん。ペロリーニョでは有名人らしい。
夕方まで坂の多い石畳の街を歩いてみる。
マップがなかったのでホテルに貼ってあるものを参考に
今までとは雰囲気がずいぶん違う。
ホテルの前の石畳の坂道
タクシーを降りたジェズス広場
カポエイラの準備中。観光向けだから撮影有料。
ペロウリーニョ広場
ペロウリーニョ広場からカルモ教会方向
最初のブラジルの首都、最初に黒人が入ってきた土地。
歴史的建造物が多いし、黒人率が非常に高い気がする。それもアフリカ系の。
そしてカポエイラをやっている連中(観光客向けだが)、水売り、ビール売り、コーヒー売りその他諸々の物売りに物乞い、何もやらずに佇む人々、寝ている人、観光客を値踏みするギーア(ガイド)、絵描き、痩せてひねた感じの犬、ずーっと窓から外見ている人、ぶつぶつつぶやく裸足の人、大声で何事かを罵る黒人女性、そしてここにも多いPolicia(警官)、どこからか聞こえてくる音楽、重低音・・・・・。何だか混沌としている。
そういえば今日は火曜日だからオロドゥンの路上エンサイオがあるのかなあなどと歩いているうちに5時頃に。
とはいえまだ日は高い。
ホテルの部屋からの眺めがあまりに良すぎて、近所の安Barから買ってきたビールをガンガン飲んでしまう。ホント、この部屋で飲むビールは最高にうまい。
夕食は近くのポルキロ屋へ。ここはひたすら安いが落ち着いて食べるところではない。ま、牛丼屋と思えば良いではないか。
夜のジェズス広場
セー広場
夜、オロドゥンの路上エンサイオはどうもなかったようだが、火曜日の夜というのは路上ライブが行われる日らしくてホテルの前の路上では大音量でヘギではなくてレゲエ。
柔道着の下を履いたようなボーカルが「Jesus!!」「テンキュー!!」などとやっている。
これは面白かった。
交代して出てきたデュオがつまらなかったので、部屋へ帰って就寝前のビール。
天井扇を回さなければやはり暑い。エアコンらしきものは音だけうるさくて普通の風が出てくるような気がするからあまり当てにはならない。
目の上で回っているあの巨大な天井扇が間違って落ちてきたらどうなるんだろう、まさかそんなことはないだろう、でもブラジルだしなどとぼんやりしているうちに寝てしまった。
・3月27日
快適な部屋なんだけれど、蚊だかダニだか明け方にかけて痒い。キンカンを片手に半覚醒。
Café d’amanhaは3階の食堂。
ここがまた見晴らし抜群。トドス・オス・サントス湾と教会群、ペロリーニョ広場が同時に見渡せる。
今までの基本通りパン、ハム、チーズ、フルーツ(マンゴー、パパイヤ、スイカ)飲み物に加えて、芋関係が多い。
さつまいもとジャガイモの中間のようなものとか、大体ふかしてある。ついでにバナナもふかしてある。あとココナツ。アフリカ色が強いからだろうか。フルーツジュースも数種類あって、絞っただけ。甘いのが大好きなブラジル人でもフルーツジュースは絞ったものだけなんだね。毎日とてもヘルシーな朝食で大満足。
今日も晴天、暑い。
サルバドールはとても広くて複雑。今日はガイドを利用してみようと思う。個人だと高くついてしまうが、概要が分かればあとは一人で行動できるはず。ここも安全を買う。
Praca da seで知り合ったJordeにガイドをお願いする。
身元もしっかりしているし、イザイアスともアミーゴだと言う。しっかりしたガイドをしてくれる生粋のバイアーノだがギャラは若干高めかな。
Jorde氏
まずは、本日からの拠点になるであろうPonto de onibus(バス乗り場)、Elebvador(上町―ペロリーニョのある保存地区の方だ。―と下町を結ぶエレベーター)、Mercado modelo(市場)を経由して下町へ。
上町から下町を見る
ラセルダエレベーターの手前から
ラセルダエレベーター
ラセルダエレベーター前から下町
桟橋方面
下町とホテルのある保存地区とは随分と景色が違う。下町は商業地区のようでビルの間をバスが疾走していく様はRioの街とよく似ている。
かと思えば最高級ホテルのコンベント・ド・カルモが同居するカルモ教会のように16世紀の建築物があったりで興味が尽きない。
曲の題名になっているBaixo do sapateiro通りー庶民的な商店街だ。
Baixo do sapateiro
建設中のサッカースタジアムを通ってTororo湖へ。ここでしばし休憩。
トロロー湖。昼の時間帯は作業員の休憩場所になっている。
日本語案内もある飲料屋台
Morro入り口から旧市街地へ戻ってきた。
ざっと4時間程の歩き。
これで付近の地理は大体把握できた。
それにしてもいい天気だし暑い。明日も天気は大丈夫かねと聞くと、バイーアは雨が降ってもすぐに止むのだとのこと。
ここでガイドは終了にして一旦ホテルへ戻る。
まだ2時ころなのでシャワー、洗濯の後再び外出。
日本のように洗濯機がホテルにあるわけではないので、シャワーと一緒に足踏み洗濯をしているわけで乾燥時間等の若干の計算が必要なのだが、ここは洗濯物の乾きが抜群に良いので汗だくのものは片っ端から洗濯。
ここで一句・・・・ペロウリーニョ、洗濯物がよく乾く・・・・・・・。
昨日の早い・安い・まあまあうまいのポルキロ屋で昼を済ませて上町のインターネットが使えそうなところを探しながらと使えそうな公衆電話を探しながら散策。
Internet Caféは何軒かあるのだがwifiは使えないとのこと。いろいろ探していずれもNG。
これはあきらめるしかないかと思ったが、昨日から気になっていた一軒があった。
ホテルからほんの二三軒隣のTattoo Zeus(すごい名前だ)という刺青屋さんの看板に小さくInternetとあるのだ。狭い階段を上って二階に行くのだが、階段の入口にはあまりガラの良くなさそうなのがいつも二三人たむろしている。その不機嫌そうな顔に向けて、ブラジルに来てから一日に何回もやる親指立てポーズで思いっきりニコッとしてやったら向こうもにっこりで交渉成立。
お二階へご案内。
パソコンが4台並んでいて子供がゲームで遊んでいる。窓際の床屋みたいなスペースが刺青屋だ。不機嫌そうな顔のお姉さんにi-padを使いたいのだがと説明すると、いいわよと。
ここはしっかりwifiが使えた。
1時間3R$で水も飲み放題なのだ。トイレもある。
不機嫌そうな顔のお姉さんも別に不機嫌なわけではなさそうで、帰り際には毎日笑顔で接してくれるし、そういえばこんなこともあった。
お姉さんは別室で休憩中、5分延びたので代わりの店番の兄ちゃんに3R$でいいのかと聞いてみたら、5と言う。このやりとりが聞こえたのだろう、隣室からお姉さんの声が一喝「3だからね!!!」。
いい人なのだ。
日本と同じで小学生くらいの子供たちがパソコンゲームをやっている隣でi-pad。
パソコンは買えないけれど、ここへ来る小遣いはある子供達なんだ。
いつものサインでニカッとすると子供もニカッ。
以後この刺青屋さんへは毎日通うようになる。何だか僕が愛用している石垣島のGという店に状況が似ているな。エアコンはないけど。
ともあれこれで懸案の一つは解決。
夕食は、かねてから気になっていた料理学校がやっているレストラン「エスコーラ・セナツキ」へ行ってみたが現在夜の営業はやってないらしい。
戻りがてら覗いてみた教会からサンバっぽい合唱が聞こえてくる。
思わず入って聞き入って、更に見入ってしまう。
バンドは打楽器だけ。ボーカルは時々変わる。ゴスペルっぽい曲想のサンバなのだろう。
これはミサをやっているという事なのだきっと。
観光客もウェルカムのようなので見学させていただく。
とても素晴らしいライブになっていた。
最後は司祭様の水と煙をかけていただき揚げパンのようなお土産までもらった。
ここはペロリーニョのIgreja do Rosario dos pretos(ホザーリオ・ドス・プレートス教会)。
黒人が黒人のために建てたブラジル初の教会。
装飾もアフリカ色を感じさせる。というより非ヨーロッパ色か。
大満足で夕食はジェズス広場に面した時々ライブをやっているレストランでポルキロ。
サルバドールへ来てからムケッカを食べまくろうとしているのだが、まだこれというものにめぐり合っていない。
本日もまあまあ。Mais un menos。
ビールは相変わらずうまい。
昨日からgeneiro(現金)オンリーが増えてきたような気がする。Rioではほとんどカードだったけれどこちらは違うみたい。
ちょっと注意せねば。
おかげでお釣りの小銭が重たくなってきている。
明日はイタパリカ島へ行ってみよう。
夜になるといっぱいいる。