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2015年03月 アーカイブ

2015年03月04日

2015ネパール旅行記 2 (カトマンドゥ)

旅の記録(2015.2.ネパール)

2. カトマンドゥ

地元では「カトマンドゥ」と発音するネパールの首都。
2008年に王制が廃止され、現在は連邦民主制国家だ。
既に標高1300mほどにある盆地。

飛行機ではほとんど寝れなかったのでよく寝た。
5階のレストランで朝食、遠方に雪山の頭がちらっと見える。まだ寒い。

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昨日会った旅行会社のRimal氏と9時にロビーで待ち合わせて彼の会社に行くことになっている。

どのみちチトワン国立公園を経由してポカラまで行くツアーをこちらで探そうと思っていたので、妥当なものであれば契約するつもりでいる。

既に来ていたRimal氏は昨日とちょっと異なって、カジュアルながらも清潔な服装。
事務所はタメル地区にある。
こじんまりとしたところだ。
何度も飲むことになるウェルカムのミルクティーが美味しい。
かの三浦雄一郎氏を案内したこともあるらしい。
チトワンの入り口の村、ソウラハで2泊してポカラへ向かうプランを価格別に提案してきた。

バス、3食付きのホテルと色々なactivityが付いている。昨晩一応検討した範囲内の値段で、いろいろ話を聞いた。
押しつけがましくない態度等、信用できると判断して契約することにした。
カトマンドゥに帰ってきたら感想を聞きたいのでホテルまで行くと言う。
結構きめ細かいサービスだ。
ただ、会社名が「Googlle Treks Nepal Pvt.Ltd.」というのはある種の誤解を生まないだろうか。
まあ余計な心配か。

明日のバスは7時発で6時半集合とのこと。
まだ来たばかりで地理があまりわからないのでRimal氏がバス停まで案内してくれた。
タメルチョークからまっすぐ東へ向かい信号のある交差点を南に向かった大通り。この一角にツーリストバスが集結するとのことだ。

さて、段取りも整ったところで、午前中はダルバール広場を中心としてタメル地区を歩き回ってみる。

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旧市街地は建築物等とても古いたたずまいだが、人が多い。
狭い道に車、バイク、リキシャがひしめき合う。
しょっちゅう鳴るクラクション。
露天商も多いし、怪しげな路地の雰囲気など、歩き回って飽きることがない。
「歩き方」の地図はほぼ正確だが、道幅に関しては日本的な感覚でいると間違える。
狭い道が多いので車、バイクもとばしてはいないのでハノイのように横断に気を使うことはない。
まあ大体こんな方角だろうという感じで歩いて行くとダルバール広場に到着する。

日本で言えば浅草寺のような場所だ。
何となく佇んでいるホームレス風の人多数。
外国人は、750RSを払って施設の見学をする。
博物館や旧王宮など見どころは多数ある。
旧王宮を上まで上ると10階
結構高い。街が見下ろせる。

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ゆっくり散策したり、寺院の縁側に座って行き交う人々なんかを見る。
車も自転車もバイクも滅茶苦茶に入ってくるようで、ぶつかりはしない。
クラクションは鳴るけれど、いちいちそれにイラついたりはしない。
日本とは異なる秩序がある。

さて、そろそろ昼どき。
昼食はタメル地区へ戻ってチベット料理の「ギリンチェ」でトゥクパを食べてみる。
日本のラーメンに似ている。ラーメンよりは丼が小ぶりで具も多い。
味はあっさりしていて美味しい。

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暑くなってきた。

一旦ホテルへ戻って昼バージョンに着替えて、午後は丘の上に立つスワヤンブナートという寺院に行ってみようと思う。
「歩き方」によれば徒歩30分ほどと書いてあるが、ホテルの人に聞くとそれはやめた方がいい、タクシーで行った方がいいという。
地元の人のアドバイスは聞くべきなので、流しのタクシーで行く。RS300。

距離は大したことはないが、タメル地区を出ると舗装が所々壊れていたりして車やバイクの巻き上げる砂塵がすごい。
しかもゆっくり歩けるスペースが道路にない。
これは帰りも車だなと判断して、運転手に言うと、待っているのでRS1000でどうだと言う。
まあいいかと。

スワヤンブナートは丘の上に立つ寺院。
駐車場から少し登ると、有名なブッダアイが記されたストゥーパがある。
さまざまな建築物があり、ここからはカトマンドゥの街が一望できる。
ルアンパバーンにもこんな寺院があった。
中国人観光客がやたら多い。

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何をするでもない地元の人も佇む。やはり貧富の差が激しいと感じる。
そして猿だらけ。
何かを狙っているようだと思ったら、お客さんがエサのようなもの(売っている。)を撒くのを待っているようだ。

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1時間ほど散策して再び件のタクシーへ。
帰りの道が渋滞している。
どうも先の方で穴を掘ったり埋めたりしているらしい。
トラックが道を占拠しているのだが、誘導員も何もいない。
両側から渋滞しているところに車線を無視してみんな突っ込んで行く。
そして強引に突破。
それにしては怒号も何もない。
しかしこの砂塵、これは歩きたくない。
帰りも車にして正解だった。

夕方になると空気が冷たくなってくる。
初めはとても複雑だと思っていたタメル地区も大体地理が把握できてきた。
把握できた頃に出発というのはいつもの例だ。
明日早朝のバス停へも行けるだろう。

砂塵のせいだろうか。
指の爪の間に埃がたまってくる。
親指爪側面は埃が付着して血が出てくる。しかも痛い。日本だったらあり得ない。

ホテルへ戻ってアンチ・ホットシャワーに備えてエアコンをチェックしてみる。
なんとか暖かめの温度に設定してシャワーは気合。
何故か快適になってくる。

夕食をどうしようかと歩いているうちに昨日のタカリ・バンチャの前に来てしまう。
で、リピート。
今晩は、ダルバートとモモ、そしてEverest Beerも頼む。

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とても美味しい。
すっかり良い気持ちになって帰った。

明日は6:30集合、7:00発だから5時起きだな。
今夜は早く寝よう。

2015年03月06日

2015ボサギ発表会

今年は参加者が多いとともに、色々な編成が登場しました。

今回で10回を迎える「ボサギ発表会」。

果たしてこの名称が適当なのかどうかは参加者にお任せするとして、ソロ演奏者、バンド仲間、友人、一族郎党等々、結構な賑わいになりました。

毎年彼がトップバッター。
ギターテクニックは昔から培われたものか。
とても良いギターだと思います。
唄がそれについて行けるかというのは、自分がライバルですね。

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この時期だけ結成される夫婦デュオ。
ボーカルはもちろん定評がありますが、夫ギターがとても良かったです。
バチーダがぶつ切れになってしまう癖を克服したようで、とてもスムーズで安心して聴けました。
これを超えるとギターはうまくなれます。

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彼女は努力家で、その成果が出ているところが素晴らしい。
声も良く通っていて聞き惚れるレベルでした。
手伝っていただいた鈴木厚志氏(p)の超控えめなサポートも光ります。

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彼女も素晴らしい。
まず、難しい曲に挑戦しようという意欲が素晴らしく、ある程度それをマスターしてしまう。
その努力に感服します。
声もとても良いのですが、いまいち唄に自信が持てないそうで。
大丈夫。自信を持ってください。

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客席

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この人はベテランのタンゴとクラシックのギタリスト。かなりのテクニックをお持ちです。
普段のレッスンではショーロを中心にやっています。
小生とのデュオ・パフォーマンス。
本人は理想が高いので到達点はまだ先だそうですがとても良い演奏だったと思います。

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お母さんのデュオ。
もはや貫禄すら感じさせるパフォーマンス。
練習の成果が良く出ていたし、とりわけリズム感がとても良い。
ギターを買うところから一緒に始めたのが、こんなに素晴らしい演奏ができるようになるのは小生にとって感慨がひとしおです。

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自称、平均年齢引きあげトリオ。
半年前くらいから合奏のアドバイスをしています。
元々はタンゴのベテラン達ですので達者な演奏でした。
ブラジルのリズムに慣れれば数倍良くなるでしょう。

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普段から一緒に演奏している友人と来てくれました。
こういう仲間がいるというのはとても良いですね。
ご本人も音楽が好きでたまらないという姿勢が演奏に出ていて共感を持てました。

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こちらも仲間と演奏。
彼のバチーダはすごく安定しています。
のみこみが早いのと音楽センスがとても良い。
バンドでガンガン演奏できそうです。

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そして、合宿参加者企画の「Carinhoso」のギター合奏。
初めての試みでした。
生ギター6台、ノーマイクの演奏はとても美しかったです。
ボーカルの千草さんにお手伝いしていただきました。
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というわけで楽しくて内容も充実して、そしておそらく演奏者にとっては緊張感にあふれた発表会でした。

こういうあらたまった形の他に、オープンマイク的なイベントはもっとやっていきたいですね。

皆様ありがとうございました。

2015年03月11日

ネパール旅行記 3

旅の記録(2015.2.ネパール)

3. ソウラハ・その1

6時30分の集合に間に合わせるために5時起き。
早めに起きて腹筋運動をしたり、水を飲んだりしてお腹の調子を整えておくことを習慣にした。
道中、どのようなトイレ事情か分らないからだ。
荷造りをしようと思ったらいきなり停電。
鼻をつままれても分らない真っ暗闇とはこの状態だ。
昨日、一昨日もあったけれど今朝のは結構長い。
手探りでヘッドライトを探し当てて一安心というところで自家発電開始で明かりがついた。
以後、ヘッドライトは常に枕元に置いておくことにした。

出発の6時15分頃、外は真っ暗。
フロントにはいつもの係員がいる。
頼まなかったのに、朝食を提供できないからと弁当を用意してくれている。
これには恐れ入った。
シャワーがどうとかカランが壊れた、エアコンがどう、停電がとか、一切を逆転して好印象。
ただ、日本から持ってきた関節の痛みが抜けていない。
ま、何とかなるだろう。

昨日確認した大通りの左車線にツーリストバスがずらりと並んでいる。
乗客目当ての露天商やら朝食屋台やらいっぱいいる。
なるほどこういうことだったのだ。

バスを見つけて乗り込む。

カトマンドゥ市内は渋滞や客待ちでちんたら走る。
が、その後山岳ハイウェイに入ってから本領を発揮し始めた。

ハイウェイといっても日本でいえば片側一車線の普通の地方の国道。
路肩を普通に人が歩いている。もちろん有料なんかではない。
道路幅は大型がすれ違うのがぎりぎり。
一応舗装はされているが、穴だらけ。
路肩は崩れていて土が剥き出し、ガードレールもないし片方は崖。
時々大型トラックが落ちているのが見えたりする。
ここを猛スピードで跳ばすのだ。
前方に車がいても隙あらばとにかく追い越す。
見通しが悪いカーブや登り坂であろうがお構いなし。
追い越し禁止というルールは存在しないんだろうな。
日本では全く考えられない運転だ。

山道、カーブ、凸凹、スピード出しまくり。これは苦手な人には致命的だ。
前の席で窓際を占拠して外の景色を撮るんだと騒いでいた中国人は、早、後部座席に退散。
途中の休憩はタイミングよくあるし、ドライブイン的なところなのでトイレ事情はラオスよりは良い。

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目的地近くらしい街に到着するが、ここがどこかよく分からない。
賑やかな市街地を抜けてどんどん田舎に入って行く。

野原の中のバスステイションに到着。

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ホテルのお迎えの車やら客引きやら多数。
Herimitage Hotelの車はすぐにみつかった。

敷地がやたらに広い
門番までいる。
結構グレードが高そうなホテルだ。

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とてもきれいな部屋だ。
しかし、電気がつかない。
停電時間ももちろんあり自家発電中だがメインの明かりが点かない。
係員が来て色々といじった挙句、どうも無理らしい。

そうこうしているうちに、専従ガイドさんが来た。
名前は、Santa、サンタさんだ。
分りやすい。
小柄で日本人とよく似た顔だ。
何となく鳩間人と似ているような気がする。
2日間お世話になります。

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食堂から対岸を臨む。向こう岸にワニがいる。

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単語程度の日本語は理解できるようだ。
僕のことは「トモダチ」と呼ぶことになったようだ。
ランチ後、部落を案内してもらい自然公園に入る。
街歩きはもちろん一人で歩くのが常だが、自然公園は公認ガイドが必要らしい。
ソウラハ村は田舎だ。

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路傍にひっそりと咲く大麻草

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チトワン国立公園はインド国境方面に広がる広大な自然公園だ。
野生動物、植生等手厚く保護されている。
ソウラハの街は公園の北側に位置する。
まずは、象の飼育施設に行ってみる。

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川岸に人が集まっている。
何ごとかと思って行ったら、向こう岸にインドサイの親子がいた。
絶滅危惧種でめったに見れないという。
しかも親子連れ。
これはラッキーだった。

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ホテルに戻って夕陽を見ながらCafeを楽しむ。

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ところが、17時まで予定の停電が終わっても相変わらず部屋のメインの明かりは点かない。
ホテル側は部屋を替ることを打診してきた。
喜んでお受けした。

夜のイベント、地元の人達によるダンスショー見学に出かける時間が近づいてきた。
この手のショーはあまり見に行かないのが常で、外してもいいな程度の気持ちだった。
部落の中の公共施設でやるということで、歩いて約10分。
他のツアーのお客さんたちもいるのでほぼ満席。

感想を一言で言えば、来てよかった。
地元の青年たちによる民族芸能。
パーカッションが3名。
タンタンあるいはアタバキのような縦長楽器で横抱きだ。
これでリズムを刻んで男女の踊りが繰り広げられる。

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リズムは2ビートでサンバと通じるものがある。
踊り手も手持ち打楽器でパーカッションに絡んだり、沖縄の棒術的なものや大道芸のような火の棒のパフォーマンスもある。

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最後は、皆さん踊りましょうで、とても楽しめた。
若者達がとてもきれいだった。

戻って夕食前に部屋をチェンジ。
新しい部屋はベッドが3つもある4人用の贅沢な部屋を用意してくれた。
ありがたい。

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夕食時に頼んだビールはTuborg、何故かデンマークビールだ。

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他に酒を頼もうかと思ってメニューを見たらえらく高い。
さっき帰り際にあった酒屋らしき店が安そうだと思ったので夜の外出。
門番は快く開けてくれる。

部屋の明かりはパーフェクトだが、2時間くらい半分が点かなかったりまた全部点いたり。
これがこの国の事情なのだと納得。
こういうものなのだと思うとあまり気にならなくなる。
ホットシャワー出てくれるのがうれしい。

明日は朝から晩まで自然公園めぐり。
楽しみだ。


2015年03月19日

ネパール旅行記 4.ソウラハ(象の存在感)

旅の記録(2015.2.ネパール)

4. ソウラハ(象の存在感)

今日は1日自然公園めぐりというプログラムになっている。
7:30朝食、8:00出発というのは結構あわただしい。

朝は寒い。ラオスの時と同じように霧が立ち込める。

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午前はカヌーライドとジャングルツアーにバードウオッチングということになっているが、この名称は実際に行ってみるとかなり大げさだった。

担当ガイドは昨日のSanta氏。大声で「ともだち!!!」と呼びに来る。
同行する他のお客さんはオーストラリア人女性2名に中国人女性2名。女性が多いのだ。

早朝の川はもやがかかっている。
カヌーというから自分で漕ぐやつかなと思ったら、船頭さんが漕ぐサバニ。
天竜川とか長瀞ライン下りと同じようないわゆる川下り。
まあそれでもいいんだけれど、景色はなかなかのものだ。

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川は浅くてゆったりと流れている。
水草が流れていくのが風流だ。
対岸にワニがいたり、きれいな色をしたカワセミがいたり、エレファントライディングと遭遇したりする。

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真っ青なのがカワセミだ。

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川の景色を楽しんだ後はジャングルツアー。

これもジャングルではなく、森の中をハイキングするという感じ。タイトルが大げさすぎる。
亜熱帯ではないので日本の森と似ている。深くもなく浅くもなく。
ここを1時間くらいハイキングする。

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シカがいたり、クジャクがないていたりするがあまり珍しくは感じない。
ベンガルトラの足跡というのはちょっと驚き。
その他はどうということはない。
日本の樹海の方がはるかに深い。

ハイキングの終点は象のブリーディングセンター。
観光用の象を育てている

象のエサ作り

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親子の象が何頭かいて、特に子象に人気が集まっている。
柵の中から出てきたり、触ることもできる。
犬や猫のように地面をごろごろしたりもしてとても可愛い。
こんなに身近に象と触れ合う機会というのは日本ではできない。
子象の肌はざらついてはいるが意外に柔らかかった。

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午前中はこれで終わり。

川沿いをゆっくり歩いて帰る。
エレファントライディングから帰ってきた白人女性で涙ぐんでいる人がいたが何故だろう。
Santa氏と?????

午前の部は象との触れ合いが一番楽しかった。
午後からはこの象に乗るエレファントライディングなのだ。

ガイドは皆英語が達者。
どこでも感じることだが、英語ができればある程度の職に付けるようだ。

ランチの30分前にホテルに着いたし、暑かったのでビールを買いに酒屋へ。
買い物を済ませて店を出たら、象が鼻で荷物を持ってやってきた。
誰も驚きはしない。
車と同じで左側通行だ。
タクシーの代わりに走っているのはロバタクシー
犬は寝そべり、道端には牛、アヒル、カモやニワトリ等が佇んでいたりして、全く逃げやしないというのはラオスの田舎でも見た光景だが、象が普通に道を歩いているというのは驚きだ。
もちろん象使いは乗っている。
午後からは象に乗る予定だから何だか楽しい気分になってきた。

15時集合で車で出発。
八重山のようにトラックの荷台に乗るスタイルだ。
ネパーリー(ネパール人)の真っ赤な衣装を着た中国人女性2名を含めて女性7名、男性は小生1名。珍しい環境だ。
この中国人女性達は道々注目の的になっていた。

さて、後になって思え返してみてもソウラハの圧巻はこの象乗りだった。

象の背中に相撲の桟敷席のようなアタッチメントを乗せ、四隅の棒を股で挟み込んで一人づつ座る。首の上に象使いが乗るので5人乗り。
乗り心地は悪くないが、生き物だから揺れ方は不規則。道はあろうがなかろうが関係ないわけで張り出した枝は乗客自身でよける。
目線は3.5mくらいはあるだろうか。
揺れ方が不規則だから車に弱い人は酔うんじゃないか。
象酔い。

森の中をどんどん進んでいく。

重機が無い時代は象が運搬手段として使われていたんだろうな。そう推測させる動きだ。
現在は観光資源として重宝がられているのだろう。
象使いは、象が言うことを聞かなかったりしたときに竹の棒で象の頭をかなりの激しさでパシッと叩く。
象もそれにこたえて時々パォーなどと鳴く。
お客さんの中には眉をしかめたりする人もいる。

一見すると虐待に見えないこともないが、馬の鞭と同じで、「パシッ」の何十倍もの愛情を注いでいるのが午前中のブリーディングセンターで垣間見ることができた。
それに象の頭や皮膚は固い。
強く叩かないと何にも感じないのではないか。

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数頭の象で森を移動する。
行く手に大型のインドサイが登場した。とても珍しいことだ。
インドサイは絶滅危惧種でとても貴重な生き物だ。

象はパォーなどと吠えながら行く手のインドサイを追い立てる。
興奮したのか走り出す象とか木を倒す象も出たりして、ここは機械と違うところだ。
勿論、人が乗っている状態で。

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象軍はサイを川の方へ追い立ててサイは退散した。

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そして草原をゆっくり進み、川を渡ったりで出発地点に戻る。

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結局一時間半くらい乗っていた。

下象?後も、鼻で愛想をふりまいたり、おとなしく被写体になったり、なんだかんだで大サービス。
これだけ象と身近に触れ合えた経験は今までにない。
こんなに利口でかわいい動物だったのかと初めて認識した。

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お客さんは飛び込み台のような乗り場で象に乗り降りするが、象使いを降ろす時はひざまずいて降ろしていた。

乗り場

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しかも象使いが乗るときはひざまずいて伸ばした鼻から乗っていたのにはちょっとびっくりした。
とてもけなげな様子だ。

夕陽に向かって象使いと一緒に帰っていく象たちの姿は何だか哀愁があってロマンティックだった。

ネパールに来る前にタイの自然公園で象が暴れて車をクラッシュしたというニュースをみたが、それも象なのだ。
本来このように激しくて強力な動物なのだ。
しかし放っておけばどんどん減少してしまう。

ここでは観光資源としてではあるがとても手厚く扱われていた。

帰り道、また公道を通行中の象と会う。

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ここでは馬、牛、やぎ、犬、猫、ニワトリ、アヒル等と同様に人間と一緒に生活している愛すべき存在なんだと感じる。

何といってもこんなに象を身近に感じたことはなかったので、今日の経験は強く印象に残った。

ホテル帰着、カフェ、シャワー、夕食、停電・・・・・停電も自然な流れに感じられる。

夕食ビュッフェ

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これがこの国の事情なのだ。
ホットシャワー、しかも熱いのが使えることはとても幸福なことだ。
何だか、今までネパールに来て、灯りがちゃんとつかないじゃないか、電気が来ていない、シャワーがホットじゃないとか不満を抱いたのが恥ずかしく感じられた。

これがこの国の日常で、しかも優遇されている外国人観光客に対してのせい一杯のもてなしなのだ。
地元の暮らしはもっと大変だと思う。

感謝したいのと幸福な気分になってゆっくり眠りにつく。

明日はポカラ行きだ。

2015年03月25日

ネパール旅行記 5. ポカラ その1

旅の記録(2015.2.ネパール)

5. ポカラ

8:45集合でひたすらポカラへバス移動。
丁度従業員たちが集まって談笑していたので、楽しかった二泊三日のお礼を言う。
皆日本人は好きだよーと言っていた。
ガイドのSanta氏は良かった。
適度な関わり方で。本当に鳩間人に似ている感じだった。

埃っぽいバスパークからツーリストバスは客を満員にして走る。

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ソウラハからタディ・バザールへ。
初めはここがソウラハかと思ったが、雰囲気はまるで違う。
街だ。

バスはバスパークに寄りながらナラヤンガートへ。
ここは大きい街だ。ネパール中央の交通の要衝でインドへのルート上にもある。
街はどこでも埃っぽい感じだ。
ここから山道へ入って例によってでこぼこ道を荒い運転。
ただトイレ休憩がわりと多いのが助かる。
途中昼過ぎにランチ休憩。
ビュッフェ形式でRS440。

9時半頃出発してポカラ到着は14時半頃。
ヒマラヤの展望で知られる街だが、今日は曇っているようで見えない。
バスパークのある場所は普通の市街地。
ここからフェワ湖のレイクサイドへ行くと一気に観光地の雰囲気になる。
メコン川沿いのルアンパバーンにちょっと似た雰囲気だ。

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三日間お世話になるNew Pokhara Rodgeはきれいな雰囲気のホテル。
部屋は3人部屋でとても広い。
快適そうである。

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「歩き方」にも載っていたマネージャーのフムラジさんに会う。
日本語が少しできるようだ。
会話はなかなか難しいので英語でということになる。
今日はあまりお客さんがいなさそうで色々と相談に乗ってくれる。

まず明日からの予定を検討する。
日帰りのトレッキングをしたいというこちらのリクエストには、所要時間6時間くらいのフェディからダンプス、オーストラリアンキャンプへのコースがいいとのこと。
トレッキングはガイドなしでは危ないとのことなのでフムラジさんお薦めのガイドさんが同行することになった。
フェディまではタクシーで行く。で帰りもフェディからはタクシー。
タクシー、ガイド込でUS50$。
値段は適正なものだろう。
長らく使わなかった50$札をようやく使うことになるわけだ。
これは明後日の予定。

ガイドとタクシー運転手を紹介された。
ガイドのクリシュナ君は若い。26歳とのことだ。
日本語がかなり話せる。
タクシー運転手のRudra氏は気の良いおじさんという雰囲気。
6時45分出発。

そして明日はサランコットの丘へ朝日とヒマラヤを見に行くといいと勧められる。
駐車場までのタクシー往復RS1200。
5時15分発。早い!!!
カトマンドゥ行きの帰りのバスの手配もしてくれる。
何だかスムーズすぎる気もするが慣れているからだろう。
ここは地元の信用できそうな人に任せるべきだろう。
洗濯物がたまっていたがランドリーサービスを使ってくれとのこと。
朝食はオーダーしていなかったが、何せ朝が早いので任せることにする。RS230。

カトマンドゥも含めてだが、ここまで何かと出てくるお茶。日本的に言えば甘いミルクティーはとても美味しいのだ。癖になりそう。
1日のうち、11時間停電しているとのことで、停電中はジェネとかソーラーでしのいでいるという。
シャワーはホットというには程遠いが、入り方のコツをつかめば慣れることができる。
停電は「今週の停電時間」みたいなスケジュール表がある。
今日はもう何かをするには時間がない。

夕方屋上へ登ったら雲が取れてマチャプチャレが顔を覗かせた。

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初めて見るヒマラヤ。
隣のアンナプルナの方が高いのだが、位置の関係でマチャプチャレの方が高く見える。日本を象徴する富士山のようにネパールを象徴する美しい山だ。
明日以降に期待しよう。

屋上から下を見ると。
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フムラジさんがひょっとしたら明後日よりも明日の方が天気が良さそうだからトレッキングを明日に変更するかいと聞いてきた。
色々変更するのは面倒なので予定通りに行かせてもらう。

夕食はちょっと歩いてダルバートを食べに行く。
とても美味しいし、例によってどんどんおかわりが来るので満腹。

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ライスビールと称してはいるが、これはおそらく米焼酎だろう。見てくれはどぶろく。
白色で若干の酸味がある。
酒屋では見かけなかった。

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夜のレイクサイド
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いつものapple vodkaを寝酒にして、明日は4時半起きだから早々に寝ることにする。
手の届く範囲にヘッドライト。

4時半起き。
まだ真っ暗。
水を飲んで腹筋運動をして体を温めるのとトイレに行きやすくする。
出発時間の5時15分もまだ真っ暗。
ドライバーのRudraさんは既に到着。
真っ暗な中をサランコットの丘へ出発。

跳ばす、跳ばす。
街灯もないので真っ暗。
時々通行人が現れるのだがどんどん跳ばす。
ネパール人は跳ばすのが好きらしい。
Rudraさんの運転は温厚そうな外見とは反対のものだった。

20分程で駐車場らしき場所に到着。
ここからbest view pointまで30分位登るのだ。
まだ暗い。ヘッドライトがなくては足元が見えない。
Rudraさんも一緒に行くということだ。ありがたい。
階段を30分位登り続ける。
これが結構な運動。
気温はおそらく5度くらいしかないと思われるが、展望台に到着したら汗だく。
ダウンにセーターまで着てきたのだからTシャツ1枚になる。
でもすぐに冷えてくる。

ご来光目当ての観光客が多数。やはり中国人が多い。
騒がしいからすぐわかるのだ。
やけに簡単な服装で来ていると思ったら、すぐ下に駐車場があったのだ。
まあ朝から良い運動をしたと思えばいいだろう。

東の方向から徐々に明るくなってきた。
マチャプチャレやアンナプルナが輝き始める。
初めはピンク色、それからオレンジ色と時間が経つにつれて色彩が変化する。
美しいとしか言いようがない。
これは一度は見ておきたい光景だ。

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展望台からサランコット村を見る。

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7時頃になってすっかり明るくなった。
景色を堪能して駐車場へ戻る。
行きは真っ暗で分からなかったが、登ってきた階段はサランコット村の主要道のようだ。
車道沿いには立派なホテルが建設中だったが、階段沿いには村の暮らしがある。
リオのモーホを彷彿とさせる。
それぞれの民家が観光客相手に小さな商いをしている。
これと農業で暮らしを立てているのだろう。
こんな生活もある。

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タクシーも含めて「SUZUKI」の車が多い。
よく見ると、「MALTI SUZUKI」となっている。
日本企業の鈴木だが、MALTI SUZUKIはインドで生産されているとのこと。
右ハンドル、左側通行だから日本製の車は多く見かける。
日本製はとても評判が良いようだ。

早朝出発だったから8時前には帰ってこれて朝食も採れた。

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これから、World Peace Pagoda-日本山妙法寺-に登ってみる。

湖の対岸の山の上にあるので、湖をボートで渡って登るルートと、山側から登って湖へ下ってボートで帰ってくるルートがある。
山側から登ってみよう。

9時30分にRudraさんに来てもらって登山口までRS250。
早朝と違って今回は話が弾む。
団体さんが登っていったので、近くのデヴィズ・ホールという景勝地を眺めてから登ることにする。
彼もうるさいのは嫌いということで同意。ただし彼は今回は同行しない。

デヴィズ・ホールとは日本のどこにでもありそうな滝だが、乾期のこの時期は水は流れていない。雨期だとかなり盛大らしい。

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街中を歩くのは楽しい。
牛が普通に寝そべったり通行していたりするが、さすがに象はいない。

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かなり暑くなってきた。
登り始めて15分位でTシャツに。
高校生たちも登ってきている。
遠足?かと思ったら、彼らのうち一人が英語で話しかけてきて、この上に家があるとのこと。
うまい英語だ。学校でちゃんと勉強しているとのことだ。

ここは生活空間で確かに登山道沿いに家々がある。
と思って登っているとぽっかりと車道に出てしまうというのは、日本の低山歩きにもよくある光景だ。
広がる段々畑と植わっている菜の花と素朴な村、ゆっくりと幸せな時間を歩く。

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小一時間でWorld Peace Pagoda-日本山妙法寺-(ストゥーパとも言う。)着。

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真っ白い円形の建物だ。

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やはり近くまで車で来れるようだ。
軽装の観光客が多い。
アンナプルナ、マチャプチャレ、フェワ湖、ポカラの街並みが一望できる。

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観光用のミニプレーンやセスナが飛んでいる。
しかし、広場にあった「Do Not Jump !」の看板はどういう意味だ。

帰りは湖に降りる下り。
約30分。
距離は短いが登りだとかなりきつそう。
登ってくる人たちはきつそうだった。

ボートは自分で漕ぐという雰囲気ではなく、漕ぎ手がいるのだ。
オールは一個しかないので日本のボートのイメージとは違う。
漕ぎ手は少年。途中から小生も手伝って漕ぐ。

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40分程でレイクサイド到着。20分ほどぶらぶら歩いてホテルへ戻る。
Gパンは汗だくだがどうせ明日もトレッキング。
遅い昼食は昨日行ったタカリキッチンでダルバート。

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夕方までは読書などしながらのんびり過ごす。
中庭で読書しているとお茶をサービスしてくれる。
基本的にトレッキングはまだ明けやらぬ早朝から昼過ぎまでがメインの時間なのだ。
明日はフムラジさんも一緒に行くということで、ちょっと時間も早まって5時集合。ということは4時起きだ。

夕食はすぐ近くの気になっていた日本食レストラン「たべものや」に行ってみる。
停電中で真っ暗。客は全くいない。が、営業中。
一人の客のためにジェネで電気を起こしてくれた。
メニューを見ると、そば、うどんから寿司、てんぷら、サバの塩焼き等々何でもあるみたいだ。
そば、うどんは注文の後に麺を作るから時間がかかるとあるのは、注文後に打つということか。
すごく本格的ではないか。

かつ丼とみそ汁を頼んでみた。
酒はネパールの地酒、ロキシー。
おちょこに入って出てきた。

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無色透明で、香りがかの泡盛の逸品「白百合」そっくりだ。
泡盛の味はしない。
白百合の香りはそのままに、限りなく薄めた感じ。
これはこれでいける。
味噌汁はわかめの具でまとも。付け合わせの漬物もスパイスが効いていてうまい。
そしてかつ丼は何とジャポニカ米を使っている。

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異論はあるだろうが、とても美味しくいただけた。
野菜等の素材はポカラ近郊の村の専用有機農場で作られているとのこと。
ジャポニカ米もそこで作っているのだろう。
サービスも日本流でしっかりしているし、これは他のメニューも試してみたい。

明日も来てみよう。

明日は4時起きだ。
早く寝よう。

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